ジャニーズも紙からデジチケ化! いま話題のデジチケの転売防止と使い勝手はどうなの?

写真拡大 (全2枚)

最近、デジタルチケット、通称“デジチケ”が増えてきている。

これまでのコンサートチケットは、紙に印刷して発行され、郵送やコンビニ発券などで入手することができた。
公演日が近くなるとチケットが手元に届き、表示されている席番号を見て一喜一憂するのも楽しみの一つだ。公演終了後、チケットの半券を思い出としてとっておくという人も多い。

そんなチケットのありかたを、根底から変えたのがデジチケである。

デジチケでは、紙のチケットは発行されない。
登録された携帯電話にチケットを発行するためのURLが届くのである。
届くタイミングは公演の数日前だ。したがって、それまでは自分の座席も分からない。
チケットによっては当日にならないと席が分からないデジチケもある。

筆者も最近、2種類のデジチケを経験した。
発券方法や特徴など、実際にデジチケ体験で感じたことを紹介したい。

ローチケのデジタルチケットの場合
ローチケのデジチケは、ローチケサイトで申し込む際、自身と同行者の氏名、携帯電話番号を登録する必要がある。同行者の候補は複数立てることができる。

公演数日前に代表者の登録メアド宛てに、アプリのダウンロードリンクが届くので、リンクからスマートフォンにアプリをインストールする。
このとき、登録した電話番号のスマートフォンを使う必要がある。

インストールしたアプリで電話番号認証すると、電話番号に紐付いたチケットが表示されるのである。そして、このときに席番号も分かる。

同行者のチケットは、このアプリから同行者宛てに分配メールを送ることで、配布することができる。メールを受け取った同行者も、アプリをインストールし、同じように電話番号認証することでチケットが表示されるのである。

つまり、デジチケの予約登録した携帯電話の電話番号は、変えることができないのである。
これはチケットの転売抑止には、かなり効果があると期待できる。




さて、デジチケの使い方だ。
当日、アプリの「入場画面へ」をタップして、もぎりの人がスマホを操作することで入場済みになる仕組みだ。入場は非常にスムーズであった。

また、デジチケには、メリットとしてリセールシステムが用意されている。
リセールシステムとは、通常だと購入したチケットは転売禁止なのだが、デジチケの場合は、ローチケのシステムを利用して売りに出せるシステムなのだ。
交換が成立するとユーザーにチケット代金が返金される。
急な都合や用事が発生し、行けなくなった場合に嬉しい仕組みである。


ジャニーズKis-My-Fi2の場合
ジャニーズのチケットは、ジャニーズコンサート事務局が独自に発行、管理を行っている。ファンクラブ対象にチケット販売を行う際に、会員番号で本人情報とチケットを紐付けている。

ジャニーズの仕組みはアーチストによって様々で、色々な方法を試行錯誤しているようである。

今回は、先日行われたKis-My-Ft2のコンサートの場合を紹介する。

デジチケの申込みは、ファンクラブサイトよりチケットを申し込み、当選後、振り込みをすることで手続きが完了する。

公演の数日前に、ファンクラブ登録メール宛てに、入場に必要なQRコードを表示するためのリンクが送付される。

リンクをクリックした後、会員番号とパスワードでログインするとQRコードが表示される。
QRコードは、1度表示したスマートフォン以外では表示できなくなる、
そのため、必ず自分のスマートフォンでログインしよう。
人のスマートフォンで誤って表示しないように注意が必要だ。

この方法は、ローチケのように電話番号で紐付けされていないため、誤ってメールを転送してしまうと、ほかの人がQRコードを表示、所有することになる。
とはいえ、メールを誤送信しても、QRコードを表示させるには、
・個人情報を登録したファンクラブの会員番号とパスワード
これらが必要となるため、転売防止に効果的だ。

また同行者にQRコードを分配することも可能だが、同行者が登録チケット人数を集めて代表者よりも先に入場できてしまうため、トラブルもあったという。

その影響からか、その後の嵐のコンサートではQR分配システムは無くなり、同時入場が必須になっているようだ。

さて実際の入場は、
入場時にQRコードをスキャンされ、座席番号が表示されたレシートのような紙が発券された。入場して初めて自分の席が分かるので、ある種の運試し感がある。

ジャニーズのチケットでは、高額な転売問題が深刻化している。
特に人気のある良席は高額で取引される、
席がギリギリまで分からないシステムは、こういった転売に対して一定の効果がありそうだ。


今回、デジチケを2種類遣ってみたわけだが、それぞれの仕組みもスムーズに入場することができて安堵している。
まだ、デジチケに慣れてなかったり、使い勝手で課題もあったりするが、転売を減らすには効果的だと感じた。

紙のチケットが無いデジチケは寂しくもあるが、今後、デジチケもノウハウを蓄積していくことで、もっと使いやすくなってくるだろう。


執筆ちえ