「ユーリ」の唐津、「君の名は。」の飛騨... アニメ聖地をめざして、外国人観光客がやって来る?
唐津城(MC MasterChefさん撮影、Wikimedia Commonsより)
テレビアニメの「聖地」といえば、「ユーリ!!! on ICE」の舞台になった佐賀県唐津市がいま熱い。唐津をモチーフにした架空の町「長谷津町」出身のフィギュアスケーターが活躍するストーリーで、2016年10月から12月までテレビ朝日系列で放送された。2017年に入ると、「唐津駅」や「唐津城」に聖地巡礼者の姿が目立ち始めたという。
唐津のほかにも、映画「君の名は。」の舞台・飛騨など、聖地巡礼する観光客が増えている。そんな中、外国人観光客のインバウンド需要も取り込めるように、「聖地」のルートづくりをしようという動きがある。
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佐賀県と唐津市では、今年3月から、限定グッズ販売や飲食店で特別メニューを提供するイベントを開催した。この様子は、Jタウンネットでも取り上げた(参照:佐賀県と「ユーリ!!!on ICE」コラボで「サーガ!!! on ICE」開催! ファンから期待の声高まる)。
2017年6月4日、アニメカフェが誕生したというニュースが、地元の佐賀新聞から報じられた。カフェの名は「Ka(ra)Fe」(カラフェ)。明治30年創業の老舗料亭「あかみず」を3カ月の期間限定で借り、オープンした。アニメをテーマにした料理や飲み物を提供し、コスプレイヤーの着替えや撮影用に個室を貸し出すという。
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— 唐津アニメファンカフェKaraFe (@anime_karafe) 2017年5月8日
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しかし、熱いのは唐津だけではない。岐阜県飛騨市は、言わずと知れたアニメ映画の大ヒット作「君の名は。」の舞台と言われている。映画に登場する「飛騨古川駅」や「気多若宮神社」「飛騨市図書館」などの聖地を目当てに、飛騨市を訪れる巡礼者が後を絶たない(参照:「君の名は。」も、「聲の形」も! アニメ界の新聖地「岐阜県」が今アツい)。日本人だけではなく、外国人の数も増える一方だという。
飛騨市・気多若宮神社(Opqrさん撮影、Wikimedia Commonsより)
こういったアニメ・漫画の舞台やモデルになった地域、作家ゆかりの街などを「アニメ聖地」として、全国に88カ所を認定し、海外からも観光客を呼び込めるルートなどを整備しようという団体がある。「一般社団法人アニメツーリズム協会」だ。具体的には、「アニメ聖地をつないだ広域周遊観光ルートの形成」を目指している。
アニメツーリズム協会は「2020年、国内・海外から年間400万人の観光客を送り込む」という目標を掲げている。そのため、2017年1月から3月にかけて、タイ、香港、マレーシア、中国、台湾から、20人のインフルエンサーを招き、岐阜県飛騨地方と東京を巡るモニターツアーを実施した。
また協会の公式ウェブサイト上で、国内外のアニメ・漫画ファンから「おすすめの聖地88か所」を募集するアンケートを実施中だ。現在も投票受付中だが、6月末には締め切られ、7月には『アニメ聖地88カ所』が選定され、発表される。