ユヴェントスのモイーズ・ケン(17)が27日、セリエA最終節のボローニャ戦で決勝ゴールを決めた。欧州の5大リーグにおいて、2000年代生まれの選手が得点を記録したのは初の快挙だ。

まだ16歳だった昨年11月、セリエAのペスカーラ戦やチャンピオンズリーグのセビージャ戦でトップチームデビューを飾り、「ヨーロッパで最初にデビューした2000年代生まれ」として脚光を浴びたケン。それから半年。ケンはついに初ゴールという偉業も成し遂げた。

すでに前人未到のリーグ6連覇を決めていたユーヴェが、先制されながらもパウロ・ディバラのゴールで追いつき、1-1のタイスコアで迎えた終了間際のアディショナルタイム94分、ケンはFKのボールに頭で合わせ、見事にチームを勝利へと導いた。

2000年生まれの選手がゴールを決めたのは、セリエAはもちろん、ヨーロッパの主要リーグでも初めての快挙だ。




イタリアでは、28日にローマでのラストゲームに臨む40歳のフランチェスコ・トッティが注目されているが、そのトッティと二回りも年が離れるケンが前日に初ゴールを挙げたのは運命的と言える。

弱冠17歳でセリエ初得点をマークしたケンだが、素晴らしいのはその肉体や技術だけではない。試合後のコメントがじつに大人びている。クラブの公式サイトが伝えた。


「この初ゴールはとてもうれしい。ラッキーでもあったね。ユーヴェのような重要なユニフォームでゴールを決めるなんて、どんな17歳にとっても夢だよ。本当に素晴らしい。でも、まだやるべき仕事がある。僕にとってこれは始まりに過ぎないのだからね」

「トップチームの選手たちからはたくさん学んできた。彼らのそばにいられるのはとても幸運だよ。いつも助けてくれた。決して屈するなと後押ししてくれたんだ」

ケンは記念の初ゴールを「家族、特に母にささげる」と締めくくった。

「僕が本当にゴールを決めただなんて、母も信じてくれないんじゃないかな」