【全文その2】ハリルホジッチ監督、日本代表メンバー発表会見。今野への信頼が伝わってくる

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6月に行われるワールドカップ予選に向け、25名の日本代表メンバーを発表したヴァイッド・ハリルホジッチ監督。

会見は日本サッカー協会のYoutube公式チャンネルで生中継された。

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今回は、その代表メンバー発表会見の全文をお届け。前編に続き、今回はその後編だ。

※できる限り口語のまま掲載

ヴァヒド・ハリルホジッチ(日本代表監督)

守備的ミッドフィールダー:

山口 蛍(セレッソ大阪)
遠藤 航(浦和レッズ)
今野 泰幸(ガンバ大阪)
加藤 恒平(ベロエ・スターラ・ザゴラ/BLU)

「皆さんがあまり知らない選手も入っていますよね。

遠藤は、後ろの真ん中気味でプレーしてますよね。現在もしかしたらデュエルで最も勝ってるDFかもしれませんね。

イラクのようなFWのパワーが強い選手には良いかもしれませんね。浦和でも個人的にかなり良いパフォーマンスを見せているのが遠藤だと思います。

そして今野がまだ確信が持てません」

「(怪我から)もう二ヶ月も経ってますけども。

クラブの方とメディカルの方とテクニカルスタッフと密に関係を持って、怪我を治療しながらトレーニングを進めてもらってます。本当に注意して見てます。

フィジカル的にも、もうすでにボールを使ってグループに合流しているということを聞いています。我々のスタッフも向こうに送って、クラブの方々と密に連携を取ってもらってます。

もしかしたら、5月28日あたりにフレンドリーマッチがあるかもしれないということですね。45分か60分くらいは出てほしいと思います。それから6月4日の試合(J1第14節のジュビロ磐田戦)ですね。そこが出来れば良いかなと思います。

そこが良ければしっかり合流してもらって、シリア戦でどうにかなるかなという状態だと思います。

イラク戦にしっかり準備ができているかどうかは、現在のところ私には言うことはできません。

ただ、イラク戦には間に合ってほしいな。なぜかと言うと、彼のような選手が本当に必要ですから。中盤での存在感ですよね。守備面、攻撃面、それからヘディングも強い選手ですから。それから相手もかなりアグレッシブに来ると思いますし。

今野のような選手はたくさんいませんからね。我々とクラブと連携を取って、しっかり彼を向上させるよう努めます」

「それから、皆さんがあまり知らないだろう加藤という選手を呼びます。ほぼ1年かけて追跡しています。

ブルガリアのベロエというところでやった試合を4試合ほど現地で見ています。それからビデオでも何試合か見ています。もう一度言いますけど、4回ほど現地に行ってダイレクトで見てます。

彼はボールを奪う人という役割ですね。それからしっかり組み立てもできると。このような若い選手をテストしてみたい。見てみたいですね。

まずすぐにプレーさせるというわけではないですけども。お互いを理解する時間が必要になると思います。

今野がどうなるか分かりませんからね。もしかしたらこのような選手(加藤)が必要になってくるかもしれません。奪うところでアグレッシブさを持って戦えるという人間は彼ですね。

彼も28歳で、経験があると思います。様子を見てみましょう。

攻撃的ミッドフィールダー:

香川 真司(ドルトムント/GER)
倉田 秋(ガンバ大阪)
井手口 陽介(ガンバ大阪)

それからシンジですね。まだカップ戦のファイナルが待っていますけども。

それから倉田ですね。私にとっては、かなりの可能性がある選手だと感じています。特に戦術ですね。

リズムの変化、方向の変化などを加えてもらえれば、そういうものも上手くいくと思いますし、守備的にもボールを奪うということをしっかりやっていますね。ただ、時々ファウルをし過ぎることがあるのでそこを改善してもらいたい。

彼は清武との競争ですね。ただこの試合では彼を選びます。この試合では倉田とか香川が必要になってきます。

それから、若い選手で井手口という選手を選びました。彼も中盤でいろんなポジションが出来ると思います。

これは全て今野の状態次第ということもあります。ただ、この井手口も常に向上を続けていますよね。

ものすごく伸びしろを感じる選手です。数ヶ月前、私達と一緒にトレーニングをしていますからまた帰ってくるということですね。

しっかり競争をして、周りにプレッシャーをかけてほしいですね」

フォワード:

久保 裕也(ヘント/BEL)
本田 圭佑(ミラン/ITA)
原口 元気(ヘルタ・ベルリン/GER)
乾 貴士(エイバル/ESP)

「アタック陣、サイドですね。

久保は継続して点を取っていますよね。

それから、ケイスケが戻ってきてくれたことも嬉しいですね。点を取りましたよね。素晴らしい入りをしたと思います。

いつもケイスケを信頼して間違ってなかったなと思わせてくれました。

確かに、自分のクラブではたくさんプレーはしていない。ただトレーニングはすごく厳しくやっています。なぜならACミランは競争はすごく厳しいですからね。

つい最近の試合は本当にエクセレントでした。しかもフリーキックでも点を取って。嬉しいですね、彼がこのような試合をして。気を緩めていない。

ただA代表で席を取るためには、戦わなければいけないというのは分かっていると思います。これはもう全員ですね。全員にメッセージです。いちばん大事なのはA代表、チームということです。

それからちょっと難しいシーズンを送ったのがゲンキですよね。いろんなチョイス、いろんな戦術もあったのか、チームの事情もあったのか。

少し厳しめのディカッションも彼としました。ここ最近の2試合は素晴らしかったと思います。ゲンキがA代表で見せてくれたことをもう一度やってくれると期待しています。

それから、乾。

宇佐美との競争でしたけども、ここ最近素晴らしいパフォーマンスを見せているのでロジカルだと思います。バルセロナの最後の得点もそうですけど。

ただ、少し良くない時期もあった。検査もしなければいけないような時もあると。合宿に間に合うのかどうか、状況を見なければいけない。A代表に戻ってきてくれ本当に嬉しいですね。

クラブとA代表の役割は違いますから、しっかり説明しなければいけませんけども。それから、点を取ってくれてる選手も嬉しいですね。我々にとって嬉しい情報です。

具体的に言いますと、乾の足首はまだ分からないということです。上手く行くことを期待していますけども。準備ができていなければバックアップメンバーを使うということです」

フォワード:
大迫 勇也(ケルン/GER)
岡崎 慎司(レスター/ENG)
浅野 拓磨(シュトゥットガルト/GER)

「真ん中の3人です。大迫。

彼も少し怪我もありましたよね。ちょっと早く復帰しすぎたかな。病気もありました。

まぁ病気のおかげで少し怪我の回復も早くなったかな、と。良い試合もして素晴らしいゴールも決めた。大迫がここにいるといのは我々にとって大事ですね。

オカは常にワンハーフ(45分)は出てますよね。ここA代表ではもっと点を取ってほしい。ただ、パフォーマンスは常に良いと。

それから浅野。ここ最近はあまり出ていない。以前は良いプレーをしていた。何かあったのかなと。

浅野と武藤も考えましたけども。ただ私の戦略では、このような選手が必要になります。ディテールには入りませんけども。

イラク戦で最後の15分、相手の背後を取って相手をキツくするという選手が必要になる。ただ、そういう選手はあまりいない。浅野とか武藤はそういうところを突ける稀な選手ですからね。

そしてここ最近、国内リーグでも良いものを見せていますよね。例えば興梠、金崎、杉本。

杉本のことは昨年も話しましたけど、今もかなり伸びている状態。興梠も金崎、小林悠に関しても、定期的に良いパフォーマンスを出すことができれば、この競争に入ってくると。我々は各自見ていますから。

毎回の合宿ではより良いパフォーマンスの良い人が入るということです。ここにいないからと言って、次も呼ばないということではありませんからね。

この合宿で新しい若い選手もいます。

この私のチョイスが良いメッセージなってくれることを期待しています。海外にも、国内にもですね。良い選手、良いパフォーマンスをする選手は資格があれば誰だって呼べるということです。

私の説明は以上です。質問、どうぞ」