ミランのアバーテ(右)は、プロ意識を失わず結果を残した本田(左)を称賛した。(C)Getty Images

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 現地時間5月21日のボローニャ戦(セリエA37節)で57分から途中出場し、73分に直接FKを決めた本田圭佑。セリエAでは1年3か月ぶりの得点で3-0の勝利に貢献し、チームにヨーロッパリーグ出場権(6位確定)をもたらした日本人MFを、チームメイトたちも称賛している。
 
 とくに賛辞を集めているのが、その真摯なプロフェッショナリズムだ。今シーズンは開幕から控えに甘んじ、ここまで公式戦通算で98分間しかプレータイムがなかったにもかかわらず、13-14シーズン以来の欧州カップ戦復帰が掛かった大一番で決定的な仕事を果たした。
 
 レギュラー落ちするとモチベーションを落として素行不良が目立ち、今年1月にワトフォードに放出された元同僚のFWエムバイ・ニアングなどとは一線を画す。ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督が何度も公言してきた通り、本田はベンチ生活が続いても決して腐らず、トレーニングで全力を尽くしてきた。それが報われた格好だ。
 
 その活躍をとくに喜んだのがイニャツィオ・アバーテだ。英語が堪能な主将リッカルド・モントリーボなどとともに、2014年1月の入団以降ずっと本田をサポート。3月から眼の怪我で戦線離脱しているが、昨シーズンまで右サイドで縦に並んで背番号10と好連携を築いていた右SBは、インスタグラムにこう投稿した。
 
「みんなおめでとう。とくに稀なプロフェッショナルと真面目さを持つ圭佑には特別な拍手を」
 
 また、CBアレッシオ・ロマニョーリも、試合後のインタビューで次のように語ったと『ミラン・ニュース』が伝えている。
 
「僕らは本当に素晴らしいグループだ。圭佑のように出場機会が少ない選手もそれを示している。彼のゴールは嬉しいね」
 
 このボローニャ戦後に本田はツイッターでアカウントを開設し、その中で契約満了を迎える今シーズン限りでのミラン退団を発表。最終節となる5月28日のカリアリ戦が、「ミランの本田」の見納めとなる。