「Tofu on Fire(トーフ・オン・ファイアー)」。2014年9月に日本のツイッターユーザーの話題をかっさらったワードだ。日本ではおなじみのチューリップ型の名札の絵文字を、「燃える豆腐」と外国人が表現したのをきっかけに爆発的に広がった。

日本の携帯電話文化を代表するものであり、ユニコードに搭載されて以降は世界でも使われるようになった「絵文字=emoji」だが、国際的になったことで、日本とは異なる文化圏においてはこの例の様に斜め上の解釈がされることもあるようだ。

そこで今回、Jタウンネットは海外の反応を元に、いかに「Tofu on fire」が生まれたのか考察してみることにした。

調理法が違うから?

「Tofu on fire」流行のきっかけとなったのが、こちらの一連のやりとりだ。

「日本でついに見つけた!」と名札の絵文字付きで投稿されたツイートに対し、

「それは燃える豆腐(Tofu on fire)だね」というリプライが送られたのだ。

確かに火の中に置かれた豆腐のように見えないこともないが、日本ではまず出てこない発想が日本のツイッターユーザーの目に留まり話題となった。

また、日本で話題になって以降、海外の大型掲示板サイト「Reddit(レディット)」でも話題に上ることもあった。

その議論の中で、とあるユーザーが「根拠のない予想だけど」と前置きをし、チューリップ名札について、

「日本の学校はチューリップが咲きはじめる4月に始まるからではないか。
春に咲く花は、子供時代、成長、新たな始まりなどを象徴するし、とても可愛らしい。初めて学校に入る子供たちを示すモチーフとしては良いチョイスに思えるよ」(編集部翻訳)

と、定着に至った考察を披露していた。使い始めた人々がどこまで考えていたかは不明だが、季節に咲く花に合わせてという予測は的を射ているかもしれない。

ちなみに、海外における豆腐の扱いだが、複数のレシピサイトを見たところ、「可能な限り水分を抜く」、「下味を付けたらコーンスターチをまぶして高温のフライパンでカリカリに焼く」ということを重視する内容が重複していた。みずみずしいまま使用する冷奴や、油で揚げた後に出汁をかけて柔らかくする揚げ出し豆腐が人気の日本とは扱いが大きく異なるようだ。わざわざ水分を抜くくらいなら、ぜひ高野豆腐を紹介したいところだ。

30分スモークした豆腐。(Ketzirah Lesser & Art Drauglisさん撮影。flickrより)

しかしながら、そういう加熱調理が前提の状況であれば、炎の中の豆腐という発想もあり得るかもしれない。異文化交流の妙だろう。

ちなみに、「Tofu on fire」という言い回しのツイッターにおける初出は2009年8月14日で、これも調理に関するものだった。

もし「Tofu on fire」について、これ以上の情報を知る読者がいたら、編集部までご一報いただきたい。