昭和って無駄?スゴい? 平成生まれが驚愕するスマホもAmazonもない昭和という時代の魅力

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スマホやネット通販など、今では誰もが普通に使っていて、生活する上で無くてはならない必需品だ。

しかし、昭和の時代には、そんな便利なスマホもネット通販も一切なかったのだ。

外出先で電話をかけるときは、公衆電話を探さなくてはならなかった。
重要な電話連絡は、家で家電に着信がくるのを待つしかなかった。
急ぎの連絡や、仕事や大事な連絡などは、電話の前から動けなくなる。
それでも、なかなか連絡が取れずに困ることは日常茶飯事だった。

ネット通販はなかったので、急ぎの買い物は、お店まで買いにいくしかなかった。
店に行っても、在庫がなくて、肩を落として、あきらめるなんてもとも当たり前だった。

平成の今のように、ネット通販で注文して、当日もしくは翌日には届くなんてことは、夢のまた夢だった。

このほかにも、今、平成生まれの人たちから見れば、
「なんて、無駄なことしていたの?」
と、あきれられることのオンパレードだろう。

そんな、今の平成だから言える、「昭和」の「驚愕の無駄」と思われてしまうだろうものを集めてみた。

●聞きたい曲がすぐ聴けない? カセットテープってなんて無駄なの?
今、音楽はデジタルデータで聴くのが当たり前。
スマホやでデジタル音楽プレイヤーなどに大量の音楽データを保存して聴くことができる。さらに、ネット配信サービスを使えば、保存すら必要なく、好きな時に、好きな場所で、聴きたい曲を瞬時に聴くことができる。

ところが、昭和の時代は、そんなわけにはいかない。
音楽は、カセットテープに録音しなければ、ならない。
録音には、音楽の演奏時間と同じ時間が必要だった。
デジタルデータのように、ファイルをコピペして数秒で完了とはいかないのだ。
おまけに録音できる時間も、最長で120分が限度だった。2時間以上聴くには、カセットテープを何本も録音しなければならない。
120分テープ3本を録音するには、6時間もかかっていたのだ。

さらにカセットテープを聴く際にも、平成人が驚く「無駄」があった。
カセットテープでは、曲は順番通りにしか再生できないのだ。テープの後半に録音されている曲を聴くには、「頭出し」機能でテープを早送りしないと聴けない。
この早送りも、今のように瞬時にはできず、まったりと待たなければならなかった。

カセットテープは、基本、最初から最後まで、曲を録音した順番でそのまま聴くことが多かった。

好きな曲を好きな順番で聴き放題! なんて事は夢のまた夢だったのだ。

だが、全曲聴いてしまうカセットテープだからこそ、アルバムに入っている他のお気に入りの曲に出会えるなんて新しい発見もある。

●撮った写真を見られるのは最短で明日、普通は3日後?
今は、スマホやデジカメで撮った写真は、その場で、すぐ見ることができる。

ところが、昭和では、カメラにフィルムをセットして撮るのが当たりまえだった。
撮った写真は、カメラからフィルムを出して、写真屋さんに出してフィルム現像とプリントをして貰わないと見られなかったのだ。

当然、写真を撮った場所で、うまく撮れたかどうかチェックなどできないのだ。
さらに1本のフィルムで撮れるのは、最大で36枚。
写真を撮って、見るには、フィルム代、現像代、プリント代と、結構なお金がかかっていた。
今のように、
・失敗してないかチェックしよう!
・とりあえず、たくさん撮っておこう!
なんてことは、できなかったのだ。

しかし、昭和の写真には、今のデジカメには、ない楽しみもあった。
厳選して焼き増し(プリント)した写真を、きちんとアルバムに貼って整理していた。
だから、後から、家族や友人とも思い出をしっかり残すことができていたからだ。
子供の成長記録なども、しっかり残っているので、成人や結婚などの際に、贈り物としても大切に使われていたのだ。

今のデジカメは、たしかに、お金をかけずにたくさんの写真を撮ることができる。
反面、撮った写真は膨大な数になるので、プリントアウトもできない。
そして、撮ったまま放置されているというケースも多い。

●買い物は、お店でしか買えないが基本
今や、Amazonなどネット通販を使えば、家にいても買い物ができる。
そんなAmazonが日本でも使えるようになったのは、平成になってからだ。

昭和の時代には、買い物をするにはお店に行くのが当たり前だった。

さらに、お店に行っても、欲しいものの在庫が必ずあるとは限らない。
また、別のお店に行ったら、さっき買ったものがもっと安く売っていた。
なんて、悔しい思いをするのも、よくあることだった。

それが平成の今では、Amazonや楽天など、ネットショッピングは当たり前。
・欲しいときに、スマホでも注文できる
・価格も複数の商品やお店を比較して、安い商品を選べる
・お店まで行く交通費も、時間も必要ない
・在庫があるのを確認して買える
など、時間と手間、お金の無駄を省いて、買い物できるのがありがたい。

ただ、ネットショッピングは、ムダ無く買い物ができる分、リアルの店でふと目にとまったというような、思いがけないモノとの出会いは減ってしまったように思う。

●切符にハサミを入れる駅員さんは、子供の尊敬、あこがれだった
今、電車に乗るには、自動改札に切符を入れるか、交通ICカードで「ピッ」とタッチするだけだ。

しかし、昭和の改札には、駅員さんが立っていた!
そして、駅員さんは、リズミカルに改札鋏(ハサミ)を鳴らしていた。
乗客が改札を通る際、駅員さんは乗客の切符を名人芸の如く、瞬時に切符1枚1枚にハサミを入れていたのだ。

そのため、混雑してくると、改札で待たされることもあり、イラッとすることも多々あった。鉄道会社も、改札に駅員さんをたくさん、配属せねばならず、人件費も大変だった。

今では、自動改札となり、SuicaやPASMOなどのICカードなら、かざすだけで、ほとんど足を止めることもなく流れるように改札を通ることができる。

しかし、今でも、駅員さんの改札ハサミの音を懐かしく思い出す人は多い。
新宿駅など、乗降客の多い改札口では、カタタンカタタンとリズミカルなハサミの音が響きわたっていた。中には改札ハサミを、くるっと回転させる名人芸を披露してくれる駅員さんもいて、プロのワザに目をキラキラさせる子供たちも、たくさんいたものだ。

●アニメでもご存知、駅には伝言板があった
人気のコミック・アニメ「シティーハンター」では、駅の伝言板に「XYZ」と書いて依頼をする。

しかし、平成の今は、シティーハンターに依頼はできない。
なせなら、駅に伝言板はないからだ。

昭和の時代には、駅には必ず黒板でできた伝言板があった。
誰かと待ち合わせをした場合、
相手が遅れたり、来なかったりすれば、今だったら携帯やスマホで連絡を取る。

ところが、携帯電話やスマホが普及してない昭和では、そんなことはできなかった。

そこで使われたのが伝言板だ。

・「○○(移動場所やお店など)にいます」
・「帰ります」
とか伝言板に書いておくことで、遅れてきた相手と連絡をとったり、待ち合わせなおしたりできたのだ。

とはいえ、伝言板は、
・必ず相手が見る保証はない
・遅れる側からは連絡できない
など、現在の携帯電話やスマホでの、相手との直接連絡に比べると、お粗末だし、無駄が多い連絡手段だ。

しかし、そんな不自由で、不便な連絡だからこそ、うまく連絡できたときの嬉しさに感動することも多かった。
自分が待っている間に、ほかの人の伝言を見ながら、この人、ちゃんと会えたのかな、なんて思いを巡らすこともあったものだ。


平成の今は、昭和の時代に比べると、驚くほど「無駄」が無くなり、多くのことが便利になった。

平成生まれの人からみれば、昭和の時代は「無駄」が多く、なんて面倒で理不尽な時代と見えるだろう。

もちろん無駄はない方がいいに決まっている。
でも、平成生まれには「無駄」と思えることも、

昭和世代にとっては、
「それはそれで良かったよ」
という思い出や楽しさもあったのかもしれない。