ひと昔前に比べて、中国製品の品質が向上しているという実感を持つ中国人は多いようだが、中国メディアの中財網がこのほど掲載した記事は、中国製品は日本製品を淘汰していると論じた。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 ひと昔前に比べて、中国製品の品質が向上しているという実感を持つ中国人は多いようだが、中国メディアの中財網がこのほど掲載した記事は、中国製品は日本製品を淘汰していると論じた。
 
 記事は、中国人旅行客が日本で爆買いした製品は実のところ中国製であったと説明。また一部の裕福な日本人を除く一般の日本人消費者の身の回りには数多くの中国製品が溢れており、日本人も喜んで中国製品を購入しているのが実情であると主張した。

 さらに記事は、日本人が毎日使用している物の多くは中国製品であり、日本のスーパーマーケットを訪れてみれば、販売されている物の大半が中国からの輸入品であることが分かると説明。「中国製品はすでに日本人の生活と切っても切り離せない存在となっている」と指摘した。

 また記事は、10年前の中国人にとっては日本メーカーのテレビを持っていることが自慢につながったが、現在は中国のテレビ産業が成長し、中国市場で日本のテレビを見かけることは少ないと説明。また、10年前の中国では同じく日本メーカーのパソコンが「かっこいい」と思われていたが、現在は中国企業のレノボが主流になっていると紹介した。

 さらに、現在の日本の製造業にはカメラ産業と自動車産業が残されているが、しかし、あと10年も経過すれば中国のデジタルカメラや自動車産業が日本市場を席捲するだろうと主張し、日本製品は最終的に中国製品によって淘汰されると主張した。

 製造業は消費者の生活をより豊かに、また、より新しい生活スタイルの風を吹き込むことのできる産業だと言える。中国製品の品質はひと昔前に比べて向上したかもしれないが、その競争力の源泉はあくまでもコストパフォーマンスに過ぎないことは認識すべきであろう。また、新たな生活スタイルを創出するような製品はいまだ現れていないという点は中国製品の課題であり、自動車やスマートフォンなどの中国製品には多くの日本製品が搭載されていることも忘れてはならない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)