『突然ですが、明日結婚します』公式サイトより

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 初回の不甲斐ない数字は、災難の始まりにすぎないのか。西内まりや(23)とflumpoolのボーカル・山村隆太(32)が主演を飾る月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』第2話の平均視聴率が、6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)をマークした。巷では「もっと下がる」と縁起でもない意見も飛び交い、月9枠のワースト記録を更新しそうなムードが漂っている。 

■急降下は当然の結果?第2話も批判だらけ

 キャスティングのドタバタ劇も一段落して、1月23日からようやくスタートした『突然ですが、明日結婚します』。結婚したい女と結婚したくない男の結婚観をめぐるストーリーが繰り広げられる。

 1月30日放送の第2話では高梨(西内)と名波(山村)が急接近。ひょんなことから高梨の実家に転がり込んで晩御飯とお風呂を頂戴した名波は、高梨に抱きついて「あすかって呼んでいい?」と囁く。しかしお互いの思いとは裏腹に、高梨は神谷暁人(山崎育三郎・31)と、名波は桜木夕子(高岡早紀・44)と距離を縮めていく気配を見せる。

 翌日明らかになった平均視聴率は6.9%。第1話の8.5%から数字がさらに下降した。かつて『ラヴソング』(フジテレビ系)第6話が記録した最低視聴率6.8%、『カインとアベル』(同)がもつ全話最低視聴率8.2%に迫る凋落ぶりだ。女性視聴者を中心に好評である一方、「扱う題材が古臭い」「もっと下がると思う」「もういつ打ち切るかという話だな」「高校の文化祭レベルの演技」などと非難し、視聴率低下に納得する声が多い。

「第2話は恋愛描写がザツ。山村は言い争っていたはずなのに急に西内と仲良くなり、山崎は唐突に『結婚してくれ』と言い出します。恋心を匂わせる描写も心境の変化の過程もスッ飛ばされていますから、驚きより戸惑いを感じている視聴者も少なくないのでは。唯一気を吐いているのは出演時間の少ない高岡。西内より高岡を主演に起用してドロドロのゲス不倫を描いたほうが良かったのかもしれません」(芸能関係者)

 このまま下降を続ければ、にわかに高まってくるのが打ち切り説。2015年7月期の『恋仲』(フジテレビ系)以来の9話終了も現実味を帯びてきそうだ。

「下馬評で予想されていたとはいえ下落のタイミングが早いです。フジにとっては不名誉でしょうが、2期連続で全話視聴率の最低数字を叩き出す可能性は十分ある。それなら脚本を調整するにはたっぷり時間もありますし、早期打ち切りの方が軽傷で済みます。初回から“原作無視”の演出も多いし、多少のことは問題ないでしょう」(前出・芸能関係者)

 フジには、早期打ち切りに踏み込むだけの材料がもう一つある。

「次の月9です。ジャニーズのご機嫌をとって『SMAP×SMAP』(同)の後継番組を制作するためにも、主役に内定している相葉雅紀(34)を是が非でも盛り立てなければなりません。すでに『カインとアベル』が爆死して山田涼介(23)に泥を塗ってしまっていますから、今度は失敗が許されない。現月9を早く終わらせて、相葉ドラマの番宣を始めたいでしょうね」(前同)

 6日には第3話が放送予定の『突然ですが、明日結婚します』。2月1日には山村がドラマPRのトークショーに参加するも、自身の脱ぎネタで注目を集めるのが精一杯だった。周囲の雑音を振り払って低視聴率を打破するには、もはや山村が西内や高岡を相手に濃厚なベッドシーンを演じるしか手はないか。いやはや、往年の視聴率三冠王とは思えぬ凋落ぶりだ。

文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。