『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(ミセス・パンプキンとの共著)が合わせて25万部突破の大ベストセラーになった「グローバルエリート」ことムーギー・キム氏。

彼が2年半の歳月をかけて「仕事のIQの高め方」について完全に書き下ろした最新刊『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』は、アマゾンでも4日連続で総合1位を獲得するなど、早くも20万部を超える異例の大ベストセラーとなっている。

本記事では、ムーギー氏が「世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ教訓」の数々を、『最強の働き方』を再編集して紹介する。


みんな、二流の上司に苦しんでる!

「うわー、みんな、上司に対して怒っとる! そんなにみんな、二流の上司に苦しんどるんかい〜!!」

これは、私のところに数多く寄せられる「あなたが目撃した、二流の上司の特徴」についての読者の声を読んだ感想である。

「一流の上司の特徴」については、「そんな上司はいない」という声を除いて、ほとんど皆無である。これに対し、読者の皆様は、ほぼすべての時間とエネルギーを「二流の上司の特徴」を告発することに費やしてらっしゃるのだ。

思えば、世の中には「上司になるトレーニング」を受けずに、いきなり上司になる人がほとんどだ。年功序列で、マネジメント能力も心構えもまったくできていないのにいきなり上司になる人もいれば、海外に赴任していきなり現地の社員20人の上司になり、大困惑する人もいる。

そして、自分自身の上司が二流だった場合、その「一流になれないDNA」が見事に伝播し、二流の管理職だらけの恐ろしい会社に転落してしまうのだ。

では、世の中にはびこる「二流の上司」はいったい、どのような人たちなのか? どんな行動によって、上司としての「底抜けの二流ぶり」がバレてしまっているのか? 読者から届いた「二流の上司」にまつわる声とあわせて早速、紹介していこう。


「部下の成果」を横取りしてませんか?


二流の上司の特徴でいちばん多く挙げられるが、「部下を尊重せず、部下の成長などまったく気にしていない」という「二流のメンターシップ」である。




「部下の功績泥棒」の上司はいませんか?


?「部下の成長を考えているか」どうかがバレる

私に寄せられる読者の声でも、“部下を駒だと思っているところは二流だと思う!”や“自分の市場価値を考えているようには思えない上司”などが「二流の上司の特徴」としてよく挙げられる。

「部下を尊重せず、育てず、自分の保身しか考えない二流の上司が大半」と聞いて、身のまわりの二流の上司(下手をすれば自分自身)を思い浮かべる人も少なくないのではないか。

若い部下は「自分の成長」が最大のモチベーションの源泉であることが多い。よって、その裏返しとして、自分の成長にまったく関心を示さない上司は、即「二流」認定される。

世の中では「優秀な部下の獲得競争」が激しくなっており、優秀な部下を引きつけ、引き留めることがマネジャーの重大な役割のひとつとなっている。

「二流の上司ほど、部下の成長を気にかけていない」ことは、その部下たちにすっかりバレてしまっているのである。

?「部下の手柄を横取りしている」ことがバレる

次に「二流の上司の特徴」として多く挙げられるのが、ズバリ、「部下の手柄を横取りする」という、恥ずかしすぎる二流の上司の実態である。

この「部下の手柄をとる」という「部下の功績泥棒」は、グローバルでも日本の地方でも共通する、二流の上司の伝家の宝刀である。

あなたの会社にも、失敗は部下に押し付ける一方で、部下のいい仕事は「自分の功績」として社内外にアピールしている人はいないだろうか?

どの人を管理職に登用するかは、組織の運命を決める重要な決断だ。しかし、多くの日本企業では、問題意識と才能と変革意識のあるリーダー人材は、総じて嫉妬で引きずりおろされる傾向にある。

このような二流の上司を経営陣に登用してしまっている会社は、会社そのものも二流であることが立派に世の中にバレていることを肝に銘じたい。


なんと「暴力をふるう上司」まで?


3点目として、二流の上司は、その「自信のなさ」も恥ずかしいまでにバレてしまっていることを指摘しておこう。

?「本当の自信の有無」もバレる

二流の上司の特徴として、“自信過剰にみえて、自信がないところ”などのように「本当の自信の有無」を指摘する人も多い。

上司は自信があるように見せているつもりでも、“自信ではなく慢心になっている”“自信を取り繕っている”など、その空威張りが見透かされていることも多いのだ。

組織のリーダーに自信は必要だ。自信のない上司についていこうとする部下などいない。

しかし、それが「本当の自信」なのか「慢心」なのか、はたまた「見せかけの虚勢」なのかは、部下にはバレバレなのである。




暴力をふるう「二流以下の上司」の実態


なお、以下は「二流の上司」というよりも、むしろ「犯罪の領域」なのだが、世の中には常軌を逸した二流っぷりを発揮しているトンデモ上司が散見される。

その最たる例が、なんとビックリ、「部下に暴力をふるう」である。

“前職のときですが、いかにも体育会系の部長クラスの方に頭を思いっきりたたかれたときは、さすがにどうかと思いました”という読者の声まであったが、それにしても、いい年をして、部下に暴力をふるうとは……。

ここまでくると、さすがに二流を通り越して三流、四流、五流、六流といった感じすらする。

なお、パワハラはセクハラなどに比べて新しく注目されている問題であり、最近の痛ましい某広告企業の事例でも見られるよう、いわゆる一流企業とされている組織でも、このような「二流未満の管理職」が広くはびこっているのは、恐ろしいかぎりである。


では「一流の上司」のあり方とは?


ここまで、恥ずべき二流の上司の実態を書き綴ってきた。では、「一流の上司のあり方」とは、どんなものなのか? 以下、「一流の上司」の基本を3つに絞って書き綴ろう。




部下の成長をサポートしていますか?


【1】高い目標を掲げ、部下を上手にモチベートする

まず一流の上司ほど、明確なビジョンを掲げて、ゴールを共有したうえで、きちんと部下に仕事を割り振る。

間違っても、「とにかく何かいい仕事をやってね」などという、「一見自主放任に見えて、たんなる手抜きと責任放棄」という仕事の丸投げは絶対にしない。

皆がついてくるようなビジョンを描けず、それに必要な人材も調達できず、各自をモチベートできないなら、役職が上司というだけで、実質は「二流のお荷物上司」に転落してしまっているのである。

【2】部下の仕事をきちんと評価する

次に、一流の上司の役割として大切なのが、部下の仕事をきちんと評価するという「信頼性の高い評価機能」だ。

一流の上司ほど、目立たないが重要な貢献をした部下の仕事にも光を当てて、きちんと評価する。たとえそれが、形式的に思われて皆に嫌がられるコンプライアンストレーニングであろうと、社員がブーブー不満を言っていても、そういった裏方作業の社員をきちんと評価し、励ますのだ。

組織の成果に責任をもつ者として、「部下の仕事の正当な評価」が一流の上司の責務であることは、いくら強調しても強調しすぎることはない。

【3】公私にわたって、部下の成長をサポートする

最後に強調したいのが、一流の上司ほど「公私にわたって、部下の成長をサポートする」ということである。

私が世界中の職場で働いてきて感じるのは、「人材の公私における成長にコミットする」というのは、世界中、規模や歴史を問わず、一流の組織がこだわっている企業文化である。

部下が仕事漬けになっていたら、人生の優先順位を見失わないようにそっとアドバイスするし、仕事に悩んでいたら、食事に誘うなどしてうまく相談に乗る。部下がビジネスパーソンとしても人間としても成長するよう、公私にわたって手助けするのだ。

もちろん、まったく信頼も尊敬もしていない上司にプライベートで食事に誘われたら、それは立派にパワハラである。そうならないように、常日頃から「この上司は自分の自己実現を助けようとしてくれている」「自分の市場価値を上げようとしてくれている」という信頼関係を築いていることが、一流の上司の基本なのである。

部下の成長を顧みず、部下の成果を横取りし、自信もないのに空威張りしているようでは、恥ずかしい恥ずかしい「二流の上司」に転落してしまっていることを、顔を真っ赤に赤らめて、猛省しなければならないのだ。




『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』

ムーギー・キム氏が2年半かけて書き下ろした「働き方」の教科書。一流の「基本」「自己管理」「心構え」「リーダーシップ」「自己実現」すべてが、この1冊で学べます。


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