「190cmないと良いGKとは言えない」ハリルの言葉に183cmの西川は…「ないものはない」
![GKキャンプで笑顔でランニングするGK西川周作](https://image.news.livedoor.com/newsimage/a/a/aa317_1419_16b077bf37c28e16aa45ee630e7da575-m.jpg)
「最もレボリューション(革命)を起こしたGKを挙げるとすればノイアーだ。リベロのようなポジションを取って、DFラインの背後のボールをすべて彼がコントロールし、さらに組み立てにも参加する。反応もコミュニケーションも良い。チームにメンタルをもたらす存在だ」
W杯アジア最終予選でここまで全4試合のゴールを守っているGK西川周作(浦和)は183cm、同じくハリルジャパン常連のGK東口順昭(G大阪)は184cmと、いずれもハリルホジッチ監督の“条件”を満たしていない。「180cm台のGKもハイレベルにいけるが、困難はある。育成でチョイスするとき、身長が大きくなりそうな選手を選ぶことが大事だ。小さいGKには大きいGKより反応が良い選手もいるが、身長が高くないとハイレベルで戦えないのは現実だ」と繰り返し、日本代表の戦いぶりにも話は及んだ。
最終予選では4失点を喫しているが、その内訳はPK2本と直接FKによる失点、そしてFKに中で合わせられた形だ。「PKを含めて、すべてセットプレー。それが(日本の)弱点と思われている。そこは向上させるか、隠していかないといけない。180cm台のいいGKでも、190cmの選手にFKで対抗するのは難しい」。現在、代表のゴールを守る西川への叱咤なのか。195cmのGK林彰洋(鳥栖)、196cmのGKシュミット・ダニエル(松本)への期待なのか。指揮官は最後まで身長の重要性を説いた。
とはいえ、ハリルホジッチ監督の言葉を伝え聞いた西川は「身長的に厳しいのは分かっている。190cmの選手にはないもので勝負しないといけない」と意に介さない。身長を技術や俊敏性など他の部分で補ってきた自負があるからで、「足を動かすところやステップワークには自信を持っているし、アジリティーでカバーしていかないといけない。そこは何を言われようが、『ないものはない』と割り切ってやっています」と、笑顔で答えていた。
(取材・文 西山紘平)
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