開封率、クリック率、コンバージョン率、残り2つの効果測定指標を言えますか?/エクスペリアンジャパン マーケティングサービス
さて今回は、メールマーケティングを行ううえで知っておきたい効果測定指標についてのお話です。メルマガの効果、と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
開封率、クリック率、コンバージョン率。おそらくこの3つが代表的な指標でしょう。このあたりは、すでに言わずもがなでしょうか。
しかし、実はメルマガの効果測定で重要なのはこれだけではありません。知っておかなければならない指標がもう2つあるのをご存知でしょうか?それが、「配信成功率」と「退会率」です。
「配信成功率」をお忘れではありませんか?
「配信成功」とは文字通り、無事配信が行われたことを示すのですが、そもそもなぜこんな当たり前のことが効果指標になるのでしょうか?
実は、企業が配信するメルマガは、100%届くわけではありません。そうですね、だいたい80%〜98%程度ではないでしょうか。
なぜかというと、配信するリストのなかには、業界用語で「ごみリスト」とよばれる、無駄なメールアドレスが含まれているからなんです。
例えば「すでにもう誰も使っていないメールアドレス」だったり、「ホスト不明」「スペルミス」「一時的なエラーではじかれたアドレス」などなど、様々な理由で”配信できない“リストが含まれます。配信エラーの理由は実に数百種類にもおよびます。
こうした無駄なリストがあるため、「どれだけの割合で配信が成功したか」ということを見るのは、実はとても重要なことなのです。従って、メールを配信してまず最初に見るべきなのは、「配信成功率」となります。
「退会率」は絶対に見逃すな!
次にみるべきなのは、「退会率」です。メルマガを配信して、そこから「退会フォーム」を踏んでメルマガのパーミッションをはずしてしまった方。その割合を退会率と呼びます。
実はこの指標、意外と侮れません。メールマーケターのなかには、退会率を最重要指標としてみてるひともいるくらいです。
なぜ退会率を見ることが重要なのでしょうか?一言で言えば、「企業資産」が減ってしまうからです。みなさん、メルマガを送る相手は誰でしょうか?当然、「個人」です。その個人が持っているメールアドレスとは、立派な個人情報に当たります。100万件の配信対象リストがある、ということは、100万人分の顧客情報を持っているということになります。それは立派な企業資産にあたります。
その資産が減ってしまうわけですから、メールマガジンの退会というのは、実は大きなインパクトがあります。LTV(ライフタイムバリュー)という言葉を聞いたことがあると思います。生涯でいち顧客から獲得できる価値、という意味です。
例えば一人の消費者から、メルマガ経由で、1年間で10万円の売り上げが確保できたとします。その消費者と企業の関係性が最大10年つづけば、そのお客様から100万円の売り上げを生涯に渡って見込めるわけです。しかしそのお客様が3年でメルマガを退会してしまったら、70万円の機会損失が起こるのです。
その数が10人、20人と増えていったらどうでしょうか?すでにお分かりですね。退会する、ということは、もうそのお客様と接点をもてなくなるに等しいわけですから、メールマーケティングに不利な影響をもたらします。
退会率をいままで見ていなかった!という方は、早速検証項目に追加してください。もし退会率が多ければ、それは大きな課題です。すぐに施策のブラッシュアップに取り掛かりましょう。
いかがでしたでしょうか?メールマーケティングの効果測定は、開封率、クリック率、コンバージョン率のメジャーな3項目に加えて、配信成功率、退会率というのも重要だということがお分かり頂けたと思います。
最後に、それぞれの効果指標の目的と改善ポイントを図にまとめましたので、参考にしてみてください。