25日、テレビ朝日「報道ステーション」では、リオデジャネイロ五輪で行われる競泳で3種目に出場する萩野公介(21)に、スポーツキャスター・松岡修造氏が行ったインタビューの模様を放送した。

萩野は、昨年6月のフランス合宿中に自転車で転倒、右肘を骨折する不運に見舞われたが、今月開催されたリオ五輪代表選考会では出場3種目を全て制覇。番組中、右肘の骨折については「自分自身としては情けないというか、まず思ったのは本当に申し訳ないという気持ち」などと語ったが、200m個人メドレーでは日本記録を更新するなど、むしろパワーアップしたと言っても過言ではない。

実際、当時の平井伯昌コーチは「(メンタルなど)もう一度作り直せる可能性がある」などとこのアクシデントを前向きに捉えていた。それは萩野自身も、過去に行われた同番組のインタビューで「弱い部分があったとしたらロールキャベツのように練習でコーティングして隠す」と語っている通り、メンタルに弱さが見られたからだ。

それでも平井コーチから「ありのままの自分で水泳と向き合え、一人間としてやっていけ」と言われたことで気持ちに変化が生まれたという萩野は、「以前よりも人間らしくなった。殻が破れていったじゃないですけど、客観的に自分を見れるようになった。今こういう体の調子だから今日はこういうアップしようとか、少しずつ考えれるようになった」と手応えを明かす。

また、リオ五輪代表選考会でも「最初すごい緊張していた」という萩野だったが、「そういうことを平井先生に言ったりとか、そういうことを重ねることによって日を追うごとに自分の外側の汚い部分がどんどん出ていった。デトックス」と話し、弱さを自らさらけ出しコーチや仲間と共有することでメンタルの弱さを補っているようだ。

すると松岡氏から、自分を料理に例えて「今、どんな料理に変わってる?」と質問された萩野は「白ご飯」とキッパリ。「白ご飯になりたい。色々な工程あるじゃないですか。どれくらい削るかでも味が違うし、質が違うし、栄養素も違う。手間隙もかかってるし噛めば噛むほど美味しいし、味のある人間になりたい」と語った。