今月12日、イタリア・セリエAの名門=ACミランの監督がシニシャ ミハイロビッチからクリスティアン・ブロッキに代わった。ブロッキは現役時代にミランでプレーした他、一昨年前からはミランの下部組織を率いている。

日本のファンが気になるのは本田圭佑の起用法だろう。今季は好調を維持しスタメンに復帰するまでに。だが、入団から2年3ヶ月で5人目の監督となる目まぐるしい状況下、本田はまたしても監督の信頼を積み重ねていく必要がありそうだ。

日本テレビ「Going! Sports&News」(17日放送分)では「本田(29)ピンチ!? 監督交代影響は?」と題し、現地取材を敢行。ガゼッタ・デロ・スポルトでミランを担当するパソット記者の談話を伝えた。

「監督交代は全てベルルスコーニ会長が決めました。周りやサポーターは止めていたのに我慢できず押し切った」というパソット記者は「本田にとって監督交代はマイナス」と言い切り、「ブロッキ新監督はベルルスコーニ会長が好きな、より攻撃的なシステムを使うはず。このシステムで本田のライバルとなるのはボナベントゥーラです」と語った。

だが、その一方でサッカー解説者・都並敏史氏は「(ブロッキは)彼(本田)をレギュラーに組み入れながらゲームを作っていく、あるいはチームを作っていくって考えるんじゃないかな、普通だったら」という見解を示した。

「ハードワークするところは(現役時代のブロッキと)一緒。真面目にディフェンスも頑張るし、そんな派手な選手ではないですけど皆から信頼されるタイプ。本田みたいにディフェンス頑張って攻撃に出ていくスタイルは嫌じゃないんじゃないか」と続けると、本田とボナヴェントゥーラは違うポジションになると分析も――。

さっそく日本時間18日、ブロッキ新体制の初陣となるサンプドリア戦が行われ、ミランは1-0で勝利。だが、ベンチ入りした本田の出番はなし。ボナヴェントゥーラは88分で退いたが、代わって入ったのはボアテングだった。まだ様々な選手を試す段階にいるであろうブロッキ監督の前で、本田は少ないチャンスをものにし、信頼を勝ち得るようなプレーを見せることはできるのか。