視聴行動分析サービスを提供するニールセンは、スマートフォン視聴率情報Nielsen Mobile NetView(ニールセン・モバイル・ネットビュー)、および、PC版インターネット視聴率情報Nielsen NetView(ニールセン・ネットビュー)のデータをもとに、2015年の日本におけるPCとスマートフォンの2スクリーンでのインターネットサービス利用者数ランキングを発表した。

2015年におけるPCからの利用者数TOP10サービスをみると、2014年と比較して10サービス中9つのサービスで利用者数が減少しているという。その中、「Yahoo!」は2位の「Google」と比べて1.5倍以上の利用者数を維持し首位をキープし、順位を上げていたのは、「Naverまとめ」が好調だった「Naver Japan」で10位(2014年度は14位)。また、減少幅の小さかった「Facebook」が4つ上げTOP10にランクインした(2014年度は12位)。そのほか、減少率が1ケタ台であった「Rakuten(楽天)」や「Amazon」もそれぞれランクを2つ上げた。

一方スマートフォンは、利用者数TOP10サービスのうち9つのサービスで利用者数が2ケタ増となり、1位は「Google」、2位は「Yahoo!」で、共に月間約4,000万人以上に利用されていたという。

6位の「YouTube」(2014年度は7位)や10位の「Naver Japan」(2014年度は13位)は増加率が高く、共にランクを上げた。

アプリの利用状況を見ると、最も利用者数の多かったアプリは3年連続「LINE」で、2位以下と1,200万人以上の差をつけた。TOP50アプリの中で最も増加率が高かったアプリは「メルカリ」で、2014年度と比較して3倍以上の利用者数となった。また、「Instagram」や「Facebookメッセンジャー」も利用者数を2倍以上に伸ばしている。

同社シニアアナリストの高木史朗は、「2015年はPC利用者数の減少が落ち着き、スマートフォンでは昨年に比べれば穏やかですが、利用者数が伸長していました。そうした中で、サービス毎に成長率に差が出てきている様子がうかがえました。来年以降も、PCではどのようなサービスが継続して利用されていくのか、スマートフォンでは次にどのようなサービスが利用者数を拡大するのか、引き続き利用動向を注視していく必要があるでしょう。また、今回はアプリに注目しましたが、スマートフォンのウェブブラウザからの利用も無視できません。例えばECのように、ブラウザからの利用者も含めるとTOP10入りするサービスもあります。利用者にとっては、アプリかブラウザかは重要ではなく、使いやすいかどうかが重要になります。2016年も、ユーザーがどのようにデバイスとアプリやブラウザを使い分けているのかを把握し、ユーザーにとって利便性の高いサービス開発に投資を集中していくことが重要となるでしょう」と述べている。