【インタビュー】乃木坂46 生駒里奈「自信がないほうがすごくいいなと思います」
2011年に36名の少女から結成された国民的正統派アイドルグループ「乃木坂46」。彼女達の知られざる姿を密着インタビューと母親の証言を元にドキュメンタリー映画として製作され、7月に公開された『悲しみの忘れ方Documentaery of 乃木坂46』が11月18日にBlu-ray&DVDとして発売されます。これを記念して、生駒里奈さんにインタビュー。“あの時”のこと、そして“これからのこと”についてお聞きしました。
――『悲しみの忘れ方Documentaery of 乃木坂46』はメンバー選出から、グループの初お披露目の様子、そしてメンバー達の表には出なかった心の内側に迫ったドキュメンタリー作品で、乃木坂46の姿が色濃く描かれています。今年、乃木坂46として4年目を迎えるわけですが、生駒さんにとってこの4年間はどういったものでしたか?
生駒:早くもあり、遅くもありました。例えばですけど、中学校の3年間って1年に行事がたくさんあって毎日やることがあってあっという間だったと思うんですけど、乃木坂46としての今までは、それとは比べ物にならないくらいたくさんのことがありました。デビューも恵まれていたので、最初からテレビ番組にもたくさん出させていただいて、最初の1、2年はめまぐるしく過ぎていきました。3年目あたりになってやっと落ち着いた…というか、自分の中でいろんなことが整理整頓できるようになってきたかなって感じです。
――まったく別世界の芸能界に入られたわけですが、お父様がオーディションに応募されたんですよね。
生駒:そうです。だから最初は(芸能界に)入りたいとは思っていなかったんです。アイドルにも当時は興味がなかったです(笑)。でもダンスを習っていたので、映画の中でも言ったんですけど、「こういうことがしたかった」というのは嘘じゃないです。芸事に携わる職業にはすごく興味がありました。
――ドキュメンタリーではメンバーの方をはじめ、生駒さんご自身もデビュー前の秋田での辛い経験やいろんな傷を乗り越えてきた話を率直に語られていますね。
生駒:今でもあんまり乗り越えてはいないんですけどね(笑)。昔のトラウマは今もずっとあります。逆に今の私にとってはそのトラウマが勝手に力になっていたりもします。「なにクソ!コンチクショー!」って(笑)。そういう気持ちも自分なので、まったくナシにするのも嫌なんです。そういう自分も自分と受け止めています。
――未知の世界に飛び込んで、生活もガラッと変わるわけですが、状況に慣れるまではどんなだったのでしょう…?
生駒:上京して1ヶ月間はホテル暮らしをしていたんですけど、それまではコンビニではおにぎりしか食べたことがなくて、初めてお弁当を食べました。お母さんのご飯を食べるのが普通の生活だったので、喉まで口内炎ができて毎日血の味がしていました。でも自分が口内炎になっているのも気づかなくて、病院に行こうという発想も浮かばないし、親にも「どうすればいいかわからない」と電話する発想もできないぐらい、今思い出してもわけがわからない状況でした。
――そんな、目まぐるしい生活の中でポジションもセンターに選ばれて、まだ若いのにその年代では抱えなくてもいいようなプレッシャーも抱えていたような気がしますが。
生駒:今思うとそうなんですけど、当時はそういうことも理解できないぐらい「わけがわからない」っていう言葉が一番ピッタリだなと思います。
――何度も「わけがわからなかった」とおっしゃっていて当初は本当に大変だったんだろうなと思うんですが、ドキュメンタリーではダンスレッスン時にメンバーに指示を出すなどすごいチームをまとめているな、という印象がありました。
生駒:中途半端にして家に帰ってもダンスは覚えられないし、モヤモヤするのはメンバーも一緒なので「今ここでハッキリさせたい」という気持ちが一番強くて自然にそうやっていました。しっかりしてそうに見えるとしたら…部活での経験がそうさせているのかなと思います。
――生駒さんの行動に対してメンバーの反応はどうですか?
生駒:言いたいけど言えないっていう子もいて、そういう子からは「ありがとう」って言ってもらえます。一応みんなに確認したあとに言ってるんですけど、やっぱりみんなの前では自分の思いを言いづらいという子もいますから。
――生駒さんが夢を叶えるための原動力って何ですか?
生駒:夢って叶えられる夢と叶えられない夢があると思うんです。例えば、「この雑誌に出たい」と思ったら自分で口に出して言ってみたり、雑誌に出てるようなお洋服を着てみたり、大胆にアピールしていったり、目標のために自分の行動を変えたり、見せていったりすると叶えられる夢もあると思います。それでも中には叶えられない難しい夢もあるんですけど…でも、叶えられなくてもそのために努力したことは無駄にはならないので。夢ばっかり言っていても努力しないと叶わないので、まずは何かやってみる、努力してみるというのは意識しています。
――「難しい夢」というのは最近だと何かありますか?
生駒:歌がうまくなりたいです。苦手でセンスがないので(笑)。ちゃんとしなきゃ!って思ってます。
――最近は舞台やドラマのお仕事もされていますが新しい世界に飛び込んでいく心境は?
生駒:アイドルっていろんなお仕事をやれる職業だと思うので、今までは演技は苦手だって決めつけて拒んでいたんですけど、拒むことがすごい失礼だなって思うようになりました。いろんなお話をいただくのに、それを「自分はできないから」って決めつけてやらないのはすごくおかしいことだと思って。下手でも経験しないとできるかできないかなんてわからないから、まず何でもやってみよう!って、最近やっと思えるようになりました。こんなに恵まれた環境にいるのに拒むほうが本当にバカだなって思って。演技に限らず、自分に来たチャンスはできるできない関係なく一生懸命頑張ろうって思いました。
――チャンスがくるのも生駒さんが発信をしているからでは?
生駒:乃木坂にいるからこそいろんなチャンスが巡ってくるとも思うので、すべて自分が発信したものではないですけど、自分が無意識にやっていたことが誰かの目に留まって「やってみないか?」ってお話をいただけたりするとすごく嬉しいので、いろんなところで「一生懸命」は忘れずにちゃんと頑張ろうって思っています。
――すごい前向きでポジティブですね。
生駒:最近ポジティブになりました。基本ネガティブなんですけど…。
――いろんなインタビューでも「人見知り」とおっしゃっていますよね。
生駒:人見知りは人見知りです(笑)。でも芸能人にとって人見知りはあんまりよくないので克服できるように頑張っています(笑)。
――「乃木坂46」としての強みは生駒さんご自身どう考えていますか?
生駒:いい意味でも悪い意味でも「一歩引いている」所が強みかなと思います。メンバーみんな、自分を一歩引いて見てるから、短所ばっかり見えてるんです。でもそれって「自分をもっとよくしたい」って思ってることの裏返しだとも思うんです。みんな自分に自信がない子が多いんですけど、私は自信がないほうがすごくいいなと思っていて…。自信がついた途端に成長は止まってしまうと思っているので。私も自信はつけたくない。どんどん向上していきたいですね。
――ひとりの女性としてはこれからどんな風になっていきたいですか?
生駒:今年二十歳なんですけど…プライベートは特に何もないので、どんどんどんどんオタクになっていってしまいそうです(笑)。まあ、それもいいかな〜とも思っています(笑)。漫画もですけど、最近はゲームにも手を出すので、プレステ、Wiiを買おうと思ってます(笑)。
――ではこの流れで(笑)、Peachyとは「ごきげん」「ハッピー」という意味なのですが、生駒さんにとってのハッピーの源とは?
生駒:アニメを見る!!今期のアニメがめっちゃすごいキュンキュンするので(笑)。『ダンス ウィズ デビルス』と『ディアボリックラヴァーズ』にハマっています。
――そういう、ひとり時間が好きですか?
生駒:大好きです。基本ひとりが好きですね。漫画読んだり、アニメ観たり、ひとりで買い物行ったり。すごいリフレッシュになります。自分の好きな趣味はひとりでやっていた方が楽しいです(笑)。共有できたらいいなとは思うんですけど、でも基本私ひとりでいても全然寂しくないんです。時々寂しいけど…チームに戻ればみんなもいるので!
――では最後に、DVDの見どころをお願いします!
生駒:見どころはメンバーの姿だけじゃなく、母親目線で、「乃木坂46のメンバーという前に、自分の子供をどう見ていたか」ということも描かれているので、アイドルの映画なんですけど、日本全国、世界中どこでも、上京する時の親の気持ち、子供の気持ちを思い出して「ありがとう」って言いたくなるような映画になっていると思います。アイドルに興味がない方にこそ観てほしい作品ですね。
『悲しみの忘れ方Documentaery of 乃木坂46』は11月18日にBlu-ray&DVD発売。
公式サイト:http://www.2015-nogizaka46.jp/
【乃木坂46 最新情報】
13thシングル「今、話したい誰かがいる」
通常版 SRCL-8916 \972+tax 好評発売中
撮影:鈴木愛子
取材・文:木村友美
制作・編集:iD inc.
『オーディション当時はアイドルには興味なかったんです(笑)』
――『悲しみの忘れ方Documentaery of 乃木坂46』はメンバー選出から、グループの初お披露目の様子、そしてメンバー達の表には出なかった心の内側に迫ったドキュメンタリー作品で、乃木坂46の姿が色濃く描かれています。今年、乃木坂46として4年目を迎えるわけですが、生駒さんにとってこの4年間はどういったものでしたか?
生駒:早くもあり、遅くもありました。例えばですけど、中学校の3年間って1年に行事がたくさんあって毎日やることがあってあっという間だったと思うんですけど、乃木坂46としての今までは、それとは比べ物にならないくらいたくさんのことがありました。デビューも恵まれていたので、最初からテレビ番組にもたくさん出させていただいて、最初の1、2年はめまぐるしく過ぎていきました。3年目あたりになってやっと落ち着いた…というか、自分の中でいろんなことが整理整頓できるようになってきたかなって感じです。
――まったく別世界の芸能界に入られたわけですが、お父様がオーディションに応募されたんですよね。
生駒:そうです。だから最初は(芸能界に)入りたいとは思っていなかったんです。アイドルにも当時は興味がなかったです(笑)。でもダンスを習っていたので、映画の中でも言ったんですけど、「こういうことがしたかった」というのは嘘じゃないです。芸事に携わる職業にはすごく興味がありました。
『昔のトラウマは残ってるけど、それが今の私の力になっている』
――ドキュメンタリーではメンバーの方をはじめ、生駒さんご自身もデビュー前の秋田での辛い経験やいろんな傷を乗り越えてきた話を率直に語られていますね。
生駒:今でもあんまり乗り越えてはいないんですけどね(笑)。昔のトラウマは今もずっとあります。逆に今の私にとってはそのトラウマが勝手に力になっていたりもします。「なにクソ!コンチクショー!」って(笑)。そういう気持ちも自分なので、まったくナシにするのも嫌なんです。そういう自分も自分と受け止めています。
――未知の世界に飛び込んで、生活もガラッと変わるわけですが、状況に慣れるまではどんなだったのでしょう…?
生駒:上京して1ヶ月間はホテル暮らしをしていたんですけど、それまではコンビニではおにぎりしか食べたことがなくて、初めてお弁当を食べました。お母さんのご飯を食べるのが普通の生活だったので、喉まで口内炎ができて毎日血の味がしていました。でも自分が口内炎になっているのも気づかなくて、病院に行こうという発想も浮かばないし、親にも「どうすればいいかわからない」と電話する発想もできないぐらい、今思い出してもわけがわからない状況でした。
――そんな、目まぐるしい生活の中でポジションもセンターに選ばれて、まだ若いのにその年代では抱えなくてもいいようなプレッシャーも抱えていたような気がしますが。
生駒:今思うとそうなんですけど、当時はそういうことも理解できないぐらい「わけがわからない」っていう言葉が一番ピッタリだなと思います。
――何度も「わけがわからなかった」とおっしゃっていて当初は本当に大変だったんだろうなと思うんですが、ドキュメンタリーではダンスレッスン時にメンバーに指示を出すなどすごいチームをまとめているな、という印象がありました。
生駒:中途半端にして家に帰ってもダンスは覚えられないし、モヤモヤするのはメンバーも一緒なので「今ここでハッキリさせたい」という気持ちが一番強くて自然にそうやっていました。しっかりしてそうに見えるとしたら…部活での経験がそうさせているのかなと思います。
――生駒さんの行動に対してメンバーの反応はどうですか?
生駒:言いたいけど言えないっていう子もいて、そういう子からは「ありがとう」って言ってもらえます。一応みんなに確認したあとに言ってるんですけど、やっぱりみんなの前では自分の思いを言いづらいという子もいますから。
『乃木坂にいるからこそ、いろんなチャンスが巡ってくる』
――生駒さんが夢を叶えるための原動力って何ですか?
生駒:夢って叶えられる夢と叶えられない夢があると思うんです。例えば、「この雑誌に出たい」と思ったら自分で口に出して言ってみたり、雑誌に出てるようなお洋服を着てみたり、大胆にアピールしていったり、目標のために自分の行動を変えたり、見せていったりすると叶えられる夢もあると思います。それでも中には叶えられない難しい夢もあるんですけど…でも、叶えられなくてもそのために努力したことは無駄にはならないので。夢ばっかり言っていても努力しないと叶わないので、まずは何かやってみる、努力してみるというのは意識しています。
――「難しい夢」というのは最近だと何かありますか?
生駒:歌がうまくなりたいです。苦手でセンスがないので(笑)。ちゃんとしなきゃ!って思ってます。
――最近は舞台やドラマのお仕事もされていますが新しい世界に飛び込んでいく心境は?
生駒:アイドルっていろんなお仕事をやれる職業だと思うので、今までは演技は苦手だって決めつけて拒んでいたんですけど、拒むことがすごい失礼だなって思うようになりました。いろんなお話をいただくのに、それを「自分はできないから」って決めつけてやらないのはすごくおかしいことだと思って。下手でも経験しないとできるかできないかなんてわからないから、まず何でもやってみよう!って、最近やっと思えるようになりました。こんなに恵まれた環境にいるのに拒むほうが本当にバカだなって思って。演技に限らず、自分に来たチャンスはできるできない関係なく一生懸命頑張ろうって思いました。
――チャンスがくるのも生駒さんが発信をしているからでは?
生駒:乃木坂にいるからこそいろんなチャンスが巡ってくるとも思うので、すべて自分が発信したものではないですけど、自分が無意識にやっていたことが誰かの目に留まって「やってみないか?」ってお話をいただけたりするとすごく嬉しいので、いろんなところで「一生懸命」は忘れずにちゃんと頑張ろうって思っています。
――すごい前向きでポジティブですね。
生駒:最近ポジティブになりました。基本ネガティブなんですけど…。
――いろんなインタビューでも「人見知り」とおっしゃっていますよね。
生駒:人見知りは人見知りです(笑)。でも芸能人にとって人見知りはあんまりよくないので克服できるように頑張っています(笑)。
『乃木坂の強みは、良い意味でも悪い意味でも“一歩引いているところ”』
――「乃木坂46」としての強みは生駒さんご自身どう考えていますか?
生駒:いい意味でも悪い意味でも「一歩引いている」所が強みかなと思います。メンバーみんな、自分を一歩引いて見てるから、短所ばっかり見えてるんです。でもそれって「自分をもっとよくしたい」って思ってることの裏返しだとも思うんです。みんな自分に自信がない子が多いんですけど、私は自信がないほうがすごくいいなと思っていて…。自信がついた途端に成長は止まってしまうと思っているので。私も自信はつけたくない。どんどん向上していきたいですね。
――ひとりの女性としてはこれからどんな風になっていきたいですか?
生駒:今年二十歳なんですけど…プライベートは特に何もないので、どんどんどんどんオタクになっていってしまいそうです(笑)。まあ、それもいいかな〜とも思っています(笑)。漫画もですけど、最近はゲームにも手を出すので、プレステ、Wiiを買おうと思ってます(笑)。
――ではこの流れで(笑)、Peachyとは「ごきげん」「ハッピー」という意味なのですが、生駒さんにとってのハッピーの源とは?
生駒:アニメを見る!!今期のアニメがめっちゃすごいキュンキュンするので(笑)。『ダンス ウィズ デビルス』と『ディアボリックラヴァーズ』にハマっています。
――そういう、ひとり時間が好きですか?
生駒:大好きです。基本ひとりが好きですね。漫画読んだり、アニメ観たり、ひとりで買い物行ったり。すごいリフレッシュになります。自分の好きな趣味はひとりでやっていた方が楽しいです(笑)。共有できたらいいなとは思うんですけど、でも基本私ひとりでいても全然寂しくないんです。時々寂しいけど…チームに戻ればみんなもいるので!
『アイドルに興味がない方にこそ観てほしい作品です!』
――では最後に、DVDの見どころをお願いします!
生駒:見どころはメンバーの姿だけじゃなく、母親目線で、「乃木坂46のメンバーという前に、自分の子供をどう見ていたか」ということも描かれているので、アイドルの映画なんですけど、日本全国、世界中どこでも、上京する時の親の気持ち、子供の気持ちを思い出して「ありがとう」って言いたくなるような映画になっていると思います。アイドルに興味がない方にこそ観てほしい作品ですね。
『悲しみの忘れ方Documentaery of 乃木坂46』は11月18日にBlu-ray&DVD発売。
公式サイト:http://www.2015-nogizaka46.jp/
【乃木坂46 最新情報】
13thシングル「今、話したい誰かがいる」
通常版 SRCL-8916 \972+tax 好評発売中
撮影:鈴木愛子
取材・文:木村友美
制作・編集:iD inc.