レンジャーズ・ダルビッシュ有【写真:田口有史】

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トミー・ジョン手術からの復帰が待望されるダルビッシュ

 レンジャーズは14日(日本時間15日)の地区シリーズ第5戦でブルージェイズに3−6で敗れ、2勝3敗で敗退が決まった。それでも、前評判が低かったシーズンで快進撃を見せ、プレーオフ進出を達成。米メディアは、3月に右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けて今シーズンを棒に振ったダルビッシュ有投手の復帰が、来季のさらなる躍進につながると予想している。

 FOXスポーツ(電子版)は、レンジャーズの今オフの補強ポイントなどについて特集。「ダルビッシュの復帰が最高の助けになる」とのタイトルで記事を掲載している。

 就任1年目のジェフ・バニスター監督に率いられたレンジャーズが、ダルビッシュだけでなく、左腕ホランドも左肩の故障でシーズンの大半を欠場した中、驚きの地区制覇を成し遂げたことに言及。ただ、来季も躍進するには厳しい要素があるとした上で「レンジャーズが今オフに対処すべき3つの事柄がある」と指摘している。

 1つ目に挙げられているのが、強固な先発投手陣の形成だ。その中で「ダルビッシュが肘の怪我で2015年シーズン絶望となったことは、(レンジャーズが)今年もアーリントンで失望のシーズンを送るという多くの仮定につながった」と言及。ただ、元広島のルイスや、若手のゴンザレス、マルティネスらが粘りの活躍を見せ、その仮定を覆したとしている。

今季はエースなしで地区制覇「ダルビッシュがいれば、何を成し遂げることができるか」

 記事では、FAとなるルイスとガヤードの再契約の可能性は低いものの、ホランドとハメルズは来季もチームに留まると先発投手陣の状況について説明。「もしダルビッシュがシーズン前半戦に復帰することができるならば、テキサスはかなり強固なローテーションを形成することができる」と予想している。

 2つ目のポイントとしては「捕手のアップグレード」と指摘。来季はチリノスがチームのNO1キャッチャーとなるが、補強の余地があるとしている。

 さらに、3つ目は「チームの“核”となる中心選手の維持」だとしている。今季前半戦は不振にあえぎながら、後半戦は活躍した秋信守に加え、これまでの中心選手であるフィルダー、ベルトレ、モアランド、アンドラス、オドア、デシールズらとの打線を継続する事ができれば「再び恐ろしいラインアップを来季も形成する」としている。

 記事にはダルビッシュの写真もつけられており、その説明として「エースのユウ・ダルビッシュ抜きでレンジャーズがア・リーグ西地区を制覇できたのなら、彼がいれば何を成し遂げられるか想像してみてください」との一文が加えられている。

 ファンの期待をいい意味で裏切るシーズンを送ったレンジャーズだが、エースの復活が待ち望まれていることは間違いない。