意外とカッコイイ! 3歳児が撮った写真をロイヤリティフリーで公開

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この夏休みシーズンは幼い頃を振り返り、童話を読んでみたい。例えば『裸の王様』なんてどうだろうか。ありもしない衣装を身にまといパレードを歩く王様を褒め称える見物人のなか、「王様は裸だよ!」と叫ぶ小さな子ども。こんなストーリーではなかったかしら?

童話を持ち出し「大人はこずるく、子どもはピュア」と決め打ちするわけではないのだが、この歳になると幼い頃に見ていた風景がどんなものだったか思い出してみたくなる。そして、知りたくなってくる。

そんなことを考えてたらこんな場所を発見。「面白法人カヤック」に所属するクリエイター・佐藤ねじ氏が今月より立ち上げた「3歳の写真家」は、3歳の子どもが撮影してきた写真をまとめたサイトです。


『幼児が撮影した写真』新しいジャンルの登場


「子どもにカメラを連写させるなんて、昔はありえませんでした。しかしスマホの誕生により、『幼児が撮影した写真』という新しいジャンルが生まれたと思います。それを何かの形で提示したいと考え、この形に至りました」(佐藤氏)

実はスマホの誕生で思わぬ副産物も生まれている。幼い子どもは大人と違いシャッターを押すのに遠慮がない。目線も興味も思い切りも我々とは違う。きっとセオリーから外れたダイナミックな写真が出来上がるに違いない。
「遠慮無くシャッターを押す姿そのものも1つのコンテンツとして面白いと思ったので、撮影風景の動画と写真は並列で提示しています」(佐藤氏)

すでに数多くの写真素材が公開されており、全てロイヤリティーフリーだ。

メリットは? 子どもが撮る写真


ところで子どもが撮るからこそのメリットとして、どんな点が挙げられるだろう?
「大人が“子を見る目”になり、写真に写るその表情は一様に緩んでいます。子どもは子どもで『うまく撮ろう』という心がなく、シャッターを押すことを楽しんでいるように見えます。そのためシャッターを切る判断が極端に緩く、ありえない連写やボケブレが多発し、そこから面白い写真が生まれています」(佐藤氏)




このサイトを訪れた人の反応も上々だ。
「子を持つ人からは『わかる、この感じ!』という声が多いです。みんな、お子さんに写真を撮らせてるみたいですね(笑)。また、子どもが撮った独特の空気を写真から感じ、それを面白がってくれる人もけっこういました」(佐藤氏)

子どもでしか撮れない面白い写真


さて、この「3歳の写真家」はロイヤリティーフリーの画像素材サイトだ。果たして、どんな用途が想定されているのだろう?
「意外とカッコいい写真もあるので、ファッションなどの“おしゃれ系”で使われると面白いなと思ってます。子供向けコンテンツ以外の用途で使われるといいなぁって(笑)」(佐藤氏)


同サイトには30枚弱の画像が公開されており、今後も素材が増えていく可能性もあるという。
「iPhoneは、小さな子どもを写真家にしました。写真はその人が世界をどう見ているか表すもの。やっぱり子どもには子どもでしか撮れない、面白い写真を生み出す力があります」(佐藤氏)
(寺西ジャジューカ)