霞ヶ浦vs明秀学園日立

第2シード・明秀学園日立と第11シード・霞ヶ浦が死闘！2点差の9回二死無走者から、驚異的な粘りで明秀学園日立打線が霞ヶ浦エース・綾部 翔を追い詰めるも、最後は1点差で勝負を決する。

　茨城大会準決勝第2試合は、第2シード・明秀学園日立と第11シード・霞ヶ浦が対戦。先攻・明秀学園日立は背番号10の右サイド・津山 裕希（3年）を先発に持ってきた。津山は準々決勝で9回を完投したため2連投になる。後攻・霞ヶ浦は背番号1の右腕・綾部 翔（3年）だ。綾部はここまで序盤戦に2イニングしか登板しておらず、疲労面の心配はない。

　1回裏、霞ヶ浦は先頭の1番・根本 薫（2年）が四球で出塁し、送って一死二塁から、3番・関口 淳之介（3年）のセカンド内野安打の打球処理がもたつく間に二走・根本薫が生還して1点を先制する。（明秀学園日立0−1霞ヶ浦）

　2回表、明秀学園日立は一死から6番・福留 大生（3年）のショート内野安打、7番・佐藤 侑耶（3年）のレフト前ヒット、8番・寺西 一樹（3年）の死球で一死満塁のチャンスを迎える。ここで9番・津山はカウント0ボール1ストライクからピッチャー前にスクイズを成功させ、明秀学園日立がすぐに同点に追い付く。（明秀学園日立1−1霞ヶ浦）

　4回表、明秀学園日立は一死から7番・佐藤侑がセンター前ヒットで出塁し、二死二塁のチャンスを作るが勝ち越しできない。

　4回裏、霞ヶ浦は一死から4番・清水 達希（3年）がライト前ヒット、6番・根本 将汰（2年）もライト前ヒットで二死一、三塁。7番代打・野村 晃輝（3年）は四球で二死満塁とし、8番・小川 翔平（2年）がフルカウントから押し出しの四球を選んで1点を勝ち越す。（明秀学園日立1−2霞ヶ浦）

　明秀学園日立はまたしても取られたらすぐに取り返す。5回表、先頭の1番・関 俊輔（3年）がレフト線ツーベースで出塁すると、2番・村瀬 賢太（3年）の送りバントがエラーを誘い無死一、三塁。3番・永濱 滉汰は倒れて一死一、三塁とし、4番・中村 健（3年）のレフト前タイムリーで同点。なおも一死一、二塁から、5番・有住 隆哉（3年）は四球で一死満塁とチャンスを広げ、6番・福留のセンター犠牲フライで1点を逆転に成功する。（明秀学園日立3−2霞ヶ浦）

　5回裏、逆転された霞ヶ浦は怒涛の連打で猛攻を仕掛ける。一死から2番・益子（1年）が右中間ツーベースで出塁すると、ここで明秀学園日立は2番手に背番号1の右腕・孫大 怜也（3年）をマウンドへ送る。続く3番・関口 淳之介がセンター前ヒットで一死一、三塁とすると、このチャンスに4番・清水 達希がライト前タイムリーを放ち同点。さらに5番・綾部 翔はストレートの四球で一死満塁とし、6番・根本 将汰の一塁線を破る2点タイムリーツーベースで、霞ヶ浦が2点を勝ち越す。続く7番・野村 晃輝に四球を与えたところで、明秀学園日立は3番手に背番号11の右腕・大友 喬太（3年）を投入する。なおも一死満塁から、8番・小川 翔平はショートゴロで本塁封殺。二死満塁とし、9番・斎藤 智徳は空振り三振に倒れる。（明秀学園日立3−5霞ヶ浦）

　6回裏、霞ヶ浦は二死から3番・関口が猛打賞となるレフト越スリーベースで追加点のチャンスを作るが、4番・清水のサードへのセーフティバントは間一髪アウトとなり、追加点は奪えない。

　7回表、明秀学園日立は一死から3番・永濱 滉汰、4番・中村 健の連打で一死一、二塁とするが、5番・有住 隆哉の三遊間への当たりはショート・小川の好守に阻まれ6−4−3のゲッツーとなる。

　7回裏、8回裏と霞ヶ浦は明秀学園日立・大友の前に三者凡退に終わる。

　2点差で迎える9回表、明秀学園日立は先頭の9番・大友がセンターライナーで一死、1番・関 俊輔がセンターフライで二死無走者とするが、ここから驚異的な粘りを見せる。2番・村瀬がセンター前ヒット、3番・永濱も猛打賞となるセンター前ヒットと続き、二死一、二塁でここまで2安打の4番・中村を迎える。ここで、カウント0ボール1ストライクから明秀学園日立はダブルスチールを仕掛ける。サードは無理と判断したキャッチャー・斎藤はセカンドへ送球するが、センターまで到達する暴投となり、ランナー・村瀬 賢太が生還して1点差とする。なおも二死二塁と一打同点のチャンスは続くが、最後は中村がセカンドゴロに倒れて試合終了。

　第11シード・霞ヶ浦が激闘を制して3年連続の決勝進出を決めた。霞ヶ浦は決勝で日立一と対戦する。

（文＝伊達 康）