國學院久我山の先発・植田雄大が、強打の聖パウロ学園打線を5回無安打無得点に抑える!

 暑さは時間が経つにつれて強まる神宮球場だが、試合の途中から強風が吹き荒れる。そんな中始まった試合は、國學院久我山vs聖パウロ学園。

 4試合中2試合が接戦をモノにして勝ち進んできた國學院久我山と、3試合で37得点と圧倒的な打力で勝ち進んできた聖パウロ学園との一戦は、一方的な試合展開となる。

 拮抗した試合を打破したのは、3回裏の國學院久我山の攻撃。先頭の1番・長田 卓が左前安打で出塁すると、続く2番・後藤 哲冶も中前安打で出塁し相手の隙をついて2塁まで進む。その後、相手の野選で無死満塁のチャンスを作り、4番・了海 航がフルカウントから四球を選び押し出しで1点を先制する。続く5番・安藤 友亮が左中間を破る2塁打を放ちさらに3点を追加。7番・岡田 元も一死三塁の場面で左前安打で1点。この回だけで打者一巡し一挙に5点のリードを作ることに成功した國學院久我山。

 國學院久我山の勢いはここから止まらない。4回には、先頭の1番・長田が中前安打で出塁し、一死二塁の場面で3番・植田 雄大が右中間を深く破る2塁打で1点、5番・安藤も1点。そして5回に8番・後藤が中前へ放った打球の処理や中継にミスが出て、一気に後藤は本塁まで還ってくる。この時点で、あと2点を加えると5回コールドゲームが成立するという場面。國學院久我山を二死まで追い込み、6回の攻撃へ繋げようとする聖パウロ学園だが、その希望を打ち砕いたのが4番・了海の一打。1番・長田、2番・後藤の安打と3番・植田の死球で作った二死満塁のチャンスで了海の中堅手の頭上を越える当たりで勝負あり。

 打に集中が集まるところだが、投げては植田 雄大が強力聖パウロ学園打線を5回無安打無得点に抑える好投を見せた。打っては1番打者の長田 卓が4打数4安打と得点に繋がる活躍や、先制点と決勝点を挙げた了海 航の集中力も試合を決めるポイントとなった。

 勝った國學院久我山は、7月24日に明治神宮野球場にて本日の第3試合の東海大菅生と国士舘の勝者と決勝進出を懸けて戦う。

(文=佐藤 友美)

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