都立淵江vs都立両国
上空を渦巻く風は断続的に吹き続け、時折乾ききったグラウンドにも吹き付けては土埃を舞い上げ視界を奪う。日差しは相変わらず強く照り付け、なおかつ暑さの気休めにもならない厄介な風が吹く中だが、球児たちは元気いっぱい。江戸川区球場での第2試合、都立淵江対都立両国が始まった。両校ともに昨夏は初戦敗退。今夏は一つでも多く勝ち、長い夏にしたいところだ。
試合は、都立両国・榊原 直也、都立淵江・大面 拓郎の両先発で始まった。やや硬さの見える立ち上がり。初回から互いに点を奪い合う。
2対2の同点で迎えた4回裏。都立淵江はこの回先頭の5番・大面がレフトへのホームランを放つ。さらに一死一、三塁のチャンスを作ったところで9番・中島 ジョナサンがライトへ弾き返しもう1点。1番・小倉 龍太が送った後、2番・町田 輝哉もタイムリーで続き3点目。さらに3番・土井 梢平の当たりがエラーを誘い1点を追加。この回4点を挙げ、6対2とリードを奪う。さらに、都立淵江9番・中島は続く5回にもセンターの頭上を超える2点タイムリーを放ち、都立両国を突き放しにかかる。
そして6回裏、都立淵江はエラーで1点を加え、なおも一死二、三塁のチャンス。5番・大面がセンターへ犠牲フライを飛ばし、1点を追加。この回2点を加え、10対2とする。
7回表、コールドの危機が訪れた都立両国は粘りを見せ、四球とヒットで二死満塁のチャンスを作り出す。7番・三宅 高暢の強い打球はライト方向へ。これを都立淵江セカンド・三塚 航輝が体で止める。都立両国三塁走者は本塁へ還ったものの二塁走者が止まり切れず、三塁を飛び出した所で挟まれ、アウト。10対3で7回を終え、都立淵江の勝利が決まった。勝った都立淵江は7月17日、本郷と3回戦を戦う。
(文=青木 有実子)
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