開幕戦を制した仙台が仙台育英と対戦

 7月7日の開幕戦を制した仙台と第1シードの仙台育英の試合は、仙台育英が12対1で勝利した。

 仙台は開幕戦となった宮城広瀬との1回戦で1年生左腕・佐藤 隼輔が3失点完投した。試合途中でやや疲れが見える場面があったため、体力面での不安を露呈したが、それでも腕の振りがよく、1年生とは思えない投げっぷりだった。

 この日の仙台の先発は、右サイドハンドの背番号10の3年生、相澤 俊希。初回、仙台育英の1番・佐藤 将太をショートゴロに打ち取るも、2番・青木 玲磨を四球で歩かせた後、一塁けん制を挟んで、3番・平沢 大河への初球は平沢の背中を襲う暴投に。平沢をセンターフライに打ち取ったが、二走・青木が三塁を陥れた。4番・郡司 裕也に死球を与え、2死1、3塁。5番・佐々木 良介への初球で郡司が盗塁し、2死2、3塁とすると、佐々木良がライトへ先制の2点適時二塁打を放った。6番・紀伊 海秀にも死球を当てると、7番・佐々木 柊野の打球は打ち取ったかに思えたが、左翼手が落球。その間に佐々木良が3点目のホームを踏んだ。さらに、8番・谷津 航大も死球を受けて満塁に。インコースを狙ってすっぽ抜けたのか、仙台育英の郡司、紀伊、谷津と右打者が死球で歩いた形となった。さらに、2死満塁で9番・百目木 優貴への2球目が暴投となり、三走・紀伊がホームイン。百目木は左中間に二塁打を放ち、2人を返した。ここで、仙台の先発・相澤は降板。背番号1を背負う高木 誠也がマウンドへ。1番・佐藤将の打球は左中間を襲ったが、仙台の左翼手・小野寺 聖也がダイビングキャッチ。落球の汚名返上とばかりに打球に飛びついた。

 仙台は1回表、仙台育英の先発・百目木から1番・小野寺、2番・鈴木 六生がライト前に連打を放ち、いきなりスタンドを沸かせる。2回表、この回、先頭の5番・樽川 翔の打球に仙台育英の中堅手・青木が真正面の飛び込み、後ろに逸らしてしまった。ボールが転々とする間に樽川はホームを踏み、ランニングホームランを記録した。1点をもらった高木は2回裏を三者凡退でピシャリと抑え、流れを引き寄せようとした。

 しかし、3回に崩れる。この回、先頭の佐々木良をストレートの四球で歩かせると、紀伊がレフト前ヒットで続く。佐々木柊が送って、谷津は死球。1死満塁で百目木がレフト前にタイムリーを放ち、佐々木良と紀伊が生還。さらに、佐藤将に死球を与えたところで、高木から1年生左腕・佐藤隼に交代となった。

 佐藤隼は青木の犠牲フライで1点を失うも、平沢には、いずれもボールとなったが、3球続けてインコース攻め。前の打席で見逃し三振していた平沢は、4球目を引っ張り、打球はファーストベースに直撃。バウンドが代わり、2人が生還した。

 開幕戦に勝利し、宮城1番星を挙げた仙台だったが、仙台育英には力及ばず。それでも、初回に連打で沸かせ、4回にも5番・樽川、6番・笹口 大輝がライト前に連打を放ってチャンスを作った。仙台育英は7四死球を上手く攻撃に絡め、得点につなげられていた。昨年は4回戦で敗れているため、夏の怖さは百も承知だ。3回戦は大河原商と対戦する。

(文=高橋 昌江)

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