東海大相模vs都城

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悪天候に動じず、小笠原が堂々のピッチング

5回1安打無失点7奪三振の好投を見せた小笠原 慎之介(東海大相模)

 朝から降り続く雨のなか、予定よりも約20分早めて行われた第1試合は、今春神奈川県高等学校野球春季大会を制した(試合レポート)東海大相模に、今春九州大会宮崎県予選準優勝(試合レポート)の都城が挑んだ。

 マウンド上と内野土部分は泥濘、最悪なグラウンドコンディション。だが、このような状況を経験の差で乗り切ったのが東海大相模だった。

 小笠原 慎之介(東海大相模)は、本来の球速にこだわらず、直球はMAX137キロ(球場表示)。ステップ幅を広げずに、下半身を安定させたフォームから、コントロール重視で丁寧に投げ込み、5回1安打(内野安打)、無失点、7奪三振。堂々たる好投をみせた。

 一方、2年生バッテリー主体の都城は、1・2回に四死球や内野エラーから失点した。都城は、このような悪条件で試合をしたのは初めて。招待野球でなければ、試合開始前の時点で雨天順延になるケースだった今日の1戦。しかし、夏の県大会・甲子園大会では、試合途中からでも十分に起こり得るコンディションである。それを、ひとつ経験が出来たのは、大きな収穫になったことだろう。

 3回からは冷静さを取り戻して無失点だっただけに、雨さえ弱まれば、強豪校の胸をかりて9回まで戦いたいところだった。「今年の夏に、甲子園へ」山本 由伸−山本 陽盛の2年生バッテリーが、今年の夏、甲子園球場で再び強豪校と顔を合わせることができるか?

 サンマリンスタジアム宮崎で、泥まみれになって戦った今日の経験が、生かされる時が必ず来るだろう。

(写真・文=三角 竜之)