田中将大の負傷の原因は極寒での投球? タ軍のサイ・ヤング賞左腕が断言
<h2>田中の前回登板は気温0.5度での試合、プライスが「(そこで)故障が始まったと保証できる」と断言</h2>
ヤンキースの田中将大投手が、28日(日本時間29日)に右手首の腱の炎症と右前腕部の軽度の張りで15日間の故障者リスト(DL)に入った。この衝撃のニュースについて、2012年にサイ・ヤング賞に輝いたタイガースのデビッド・プライス投手が、気温0.5度という極寒の中、田中が6回1/3を3安打1失点と好投した23日のデトロイトでの前回登板が故障の原因だと分析していることを、地元紙「ニューヨーク・ポスト」が「ジラルディ曰く、デトロイトの寒さが田中の腕を台無しにした可能性はある」との見出しで特集している。
28日のレイズ戦の真っ最中にブライアン・キャッシュマンGMが緊急記者会見を行い、田中の故障と最低1か月の離脱を発表したニュースは、全米を駆け巡った。その波紋は、ア・リーグのライバル球団にも広がっている。
タイガースのエース左腕プライスはツイッターで「タナカに関して辛いニュースだ。彼が我々のホームで華氏34度(摂氏1度)の気候で投げた時、それ(故障)は始まったと私は保証できる。早期復帰を願います」とメッセージを送った。昨季序盤、サイ・ヤング賞候補と呼ばれる大活躍を見せた田中の回復を祈りながらも、デトロイトの寒さが故障を呼んだと断定的に分析している。
田中が先発した23日の敵地コメリカ・パークは極寒だった。前日に降雪した影響で、試合中の最低気温は華氏33度(0.5度)。寒風吹きすさび、田中のユニフォームがたなびくほどだった。体感気温は更に低かったと思われる。
<h2>ジラルディ監督も「100%ノーとはいえない」と示唆</h2>
高校時代に北海道の駒大苫小牧高でプレーした経験から、好投後には寒さへの耐久力を自ら口にしていた右腕だが、デトロイトの強烈な寒さが手首や肘などに負担を与えていた可能性もある。
ジョー・ジラルディ監督は「デトロイトでの登板が影響しているか? 100%ノーとはいえない。デトロイトのあとに、彼は違和感があったとは言ってこなかった。私は(28日まで)知らなかった。彼は練習を行い、ブルペンでの投球練習もやっていた。その以前に何か感じていたとすれば、彼はブルペン練習をしなかっただろうし、その前に検査していただろう」と寒さの影響を否定しなかったという。
29日(日本時間30日)に先発予定だった田中は、登板前日に球団に手首に関する異変を報告。そのまま精密検査を受けたため、ジラルディ監督にとってもエース離脱は寝耳に水だった。
「心配かって? もちろん心配している。投手が安静を強いられる時にはいつだって心配だ。去年起きたことと関係しているか、私には分からない。それは検討すべきこと。多くのシナリオについて考えなければいけない。指を重ねて、重傷ではないことを祈るだけだ。どんな結末であろうが、向き合うしかない」
指揮官は悲壮に語っていたという。復帰までは最低1か月を要すると言われており、米メディアの中には右肘靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)の可能性に言及する報道もある。早期復帰を願うジラルディ監督の願いは届くだろうか。