鳳高校主将・池側、9回表に逆転三塁打!東海大仰星を破る大金星!

好投を見せた金田和晃(鳳)

 第二試合の鳳と東海大仰星の試合は、鳳が1点ビハインドでむかえた9回に劇的な逆転打を放ち、3回戦進出を決めた一戦。

「うちのピッチャーがよかったのが勝因(鳳・神宅浩司監督)」鳳の先発は、身長182センチ体重69キロのすらっとした長身右腕・金田和晃投手(3年)。立ち上がりから安定したピッチングを最後まで貫いた。2回裏と5回裏に味方のエラーが絡み1点ずつ失点するも、東海大仰星打線を4回と6回以降はすべて三者凡退に抑える好投。

 9回まで1点ビハインドの状態で追い続ける戦況ではあったが、諦めず最後まで五分の闘いができたのは、まぎれもなく金田の投球が大きかったといえるだろう。

 一方、キレのあるストレートと変化球を上手く使い分ける東海大仰星の先発・間宮陸投手(3年)になかなかタイミングが合わない鳳打線。

 3回表に1番・谷口 卓遊撃手(3年)、4回表に5番・池側竣己三塁手(3年)がそれぞれ中前打で出塁するも、後続が続かず得点に繋げることはできなかった。しかし6回表、この回先頭打者の1番・谷口遊撃手が死球で再び出塁し、相手のパスボールなどで三塁まで進むと、3番・鳥井康平二塁手(3年)のスクイズで1点を返し、1点差に詰め寄る。更に1点を追加し同点に追い付きたい鳳だったが、7回表と8回表の攻撃を三者凡退に抑えられた。

 9回表、後がない鳳は、先頭打者の2番・松下拓矢一塁手(3年)が中前打で出塁すると、4番・津田翔太捕手(3年)も相手のエラーで出塁成功、一塁走者・松下一塁手も一気に三塁まで攻めた。一死一、三塁のチャンスとなって、5番池側。

「三塁ランナーを還そうと思った。一球に集中してミートしにいった」と振り返るように、池側は間宮投手の3球目を力強く振り抜き、一塁走者も還す大きな三塁打を放ち、3対2と逆転に成功。劇的な逆転打を主将が見事に決めた。

 試合後、鳳・神宅監督は、先発した金田投手の好投を称えたあと、「むこうのミスに助けられた。(東海大仰星・間宮投手は)ストレートにキレのあるピッチャーで難しかったが、最後捉えられるようになってきてよかった」と振り返った。

 報道関係者から取材を受けるのは「初めて」という池側三塁手は、「とても嬉しい」と終始頬が緩んでいた。「“私立には負けない”がチームの方針としてあるので、みんなで勝ててよかった」と今日の勝利を振り返り、「一球一球全力で、次の試合も頑張りたいと思います」と次への意気込みを語った。

鳳の次の試合は、4月29日(祝)に本日と同じ東海大仰星グラウンドで、“私立”の星翔と対戦する。

(文=高校野球ドットコム編集部)