資本業務提携合意で握手する明星・日清両社長=06年11月15日(資料写真:吉川忠行)

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米国系投資ファンド、スティール・パートナーズが、即席めん大手の明星食品<2900>に対して27日までの1カ月間実施していたTOB(株式公開買い付け)に失敗したことが28日、関東財務局に提出された公開買付報告書でわかった。1株あたり700円の買い付けに応じた株主はいなかった。

 明星をめぐっては、同社からの支援要請を受けた日清食品<2897>も16日から12月14日まで29日間で、スティール側の買い付け価格を上回る870円でTOBを実施。両社は調達や開発分野で業務提携を結び、協業によるシナジー効果を強調したことから、筆頭株主のスティール側が行う買い付けの敵対色が強まっていった。

 明星の株価は、スティール側がTOBを始めた先月27日時点ですでに700円を超え、日清のTOB発表後は800円台に突入。その後は日清側の買い付け価格を上回る水準で推移しており、27日の終値は870円だった。

 今後は、日清が行うTOBにどれだけの株主が応じ、取得目標とする33.4%以上に達するかが焦点になるため、23.1%を保有する筆頭のスティールの動きが注目される。【了】

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