LINEスタンプ企画チームマネージャー
「そうですね。暴力的な表現のスタンプはすべてリジェクトしています。ユーザーに若年層の方が多いので、イジメなどで使われる可能性があるものをすべて排除するという目的です」

シモダ
「でも、公式スタンプだと暴力表現があったりもしますよね?」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「あくまでクリエイターズスタンプ上でのルールなので、公式とは別のルールを設けています。なので”公式ではOKな表現”が、必ずしもクリエイターズスタンプでOKというワケではないんですよ」

シモダ
「なるほど…。ではこのスタンプなんですが、こうやって腕を隠したらOKになりますか?」




弁護士
「アメリカのカートゥーンでは、目が飛び出る=驚くという意味の記号化された表現ですから、暴力表現とは言い難いですね」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「うーん……これなら通りますかね」

シモダ
「え? これは通るんですか!? リアルな目が飛び出してるのはOKなんですか?」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「血が出ているのはNGですが、飛び出しているだけなら……」




シモダ
「じゃあ、今描きますけど、最初から目が飛び出しているこういうキャラクターもOKということですね?」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「僕じゃないですか」




シモダ
「これなら通るってことですよね?」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「これは通りませんね。僕なので」

弁護士
「なるほど、肖像権を主張されますか」

シモダ
「渡辺さんの目が飛び出てるスタンプはダメか。じゃあさっきのに戻りますけど、これはどうでしょうか?」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「殴られてよろこんでいる…?」

シモダ
「よろこんでいるのなら、お互い幸せだしいいんじゃないですかね?」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「クリエイターズスタンプは、性的な表現もダメなんですが…」




弁護士
「この絵を見て“性的な表現”と捉えられるということは、そのような性的嗜好をお持ちなのですか? 普通に友達同士のコミュニケーションの範疇で、頬をつつくこともありますよね」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「うーん……しかしこれはやはり殴っているように見えるのでNGかな…」

シモダ
「じゃあ、殴ってるのが自分の腕だとしたらどうですか? こんな風に」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「これは自傷行為なので…」

弁護士
「自傷行為は法的には罰せられませんね」

シモダ
「そうですよね。ファイナルファンタジー2でも自分を攻撃することでレベルを上げられますし」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「これはFF2じゃなくて、クリエイターズスタンプのルールなので…」

シモダ
「もうやめましょうよ、かっこつけるのは。あなただって人を殴ったことがあるでしょう!?」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「ないですよ」

シモダ
「…そうですか。じゃあ、これなら完全にセーフなんじゃないですか?」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「ああ、このくらいなら可愛いのでいいですね」

シモダ
「で、これの次がこうなるんです」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「さっきの秘孔だったんですか?  脳が出ちゃってるほど過激な暴力はダメです」

シモダ
「でも、こういう暴力って実際ないですよね? 真似しようと思ってもできないですよ?」

LINEスタンプ企画チームマネージャー
「真似する人はいないと思いますが、暴力であると見てわかるような表現はダメですね」

シモダ
「そもそもこれ、本当に暴力なんですかね? この次にこういうスタンプが用意されていたらどうなります?」




シモダ
「生きてるし、脳に見えたものは耳クソだった」




LINEスタンプ企画チームマネージャー
「僕は初見で『脳みそ出ちゃってる』と判断したので、やっぱりNGで」