ミランとクラレンス・セードルフ監督がシーズン後に別れることは、以前からその空気が漂っていた。それは、11日のアタランタ戦の黒星の前からだ。結果にかかわらず、指揮官とアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役の関係は、すでに危険なものになっていた。沈黙がそれを物語っていた。

そして今回、ガッリアーニ代表取締役はセードルフ監督のことを「狂っている」と称した。少なくとも、アタランタ戦のハーフタイムに『Sky』に流れた映像で、ガッリアーニ代表取締役の唇の動きはそう示していた。

ミランは前半終盤に調子を上げはしたが、全体としては見ていて素晴らしいものではなかった。最も落胆させた一人が、MF本田圭佑だ。彼が望む2トップの後ろ、トップ下の位置で起用されていた選手である。

セードルフ監督は今回も中盤をダイヤモンド型にしたが、前節のダービーとは違い、MFアデル・ターラブではなく本田を選んだのだ。だが、この起用は当初から困惑を生み、それが事実となるとさらに困惑を生んだ。

そこで、ガッリアーニ代表取締役の孫が「どうしてセードルフ監督はターラブをベンチにしたの?」と尋ねると、同代表取締役は「狂っているからさ」と返答したのである。

そして後半開始から、本田の姿はなかった。FWステファン・エル・シャーラウィと交代したのだ。セードルフ監督も本田に満足しなかったのである。ターラブはその後途中出場したが、ミランはいずれにしても敗れた。