米メディアのワシントン・フリー・ビーコンが米ペンダゴン職員の話として伝えたところによれば、中国は9日に極超音速ミサイルの実験を実施した。中国の極超音速ミサイルは米ミサイル防衛(MD)網の突破を目的としているという。環球網が13日伝えた。

 米職員によれば、ペンダゴンは中国が開発中とされる極超音速ミサイルに対して暫定的に「WU-14」というコードネームを付与している。ワシントン・フリー・ビーコンは「WU-14の存在は、中国が新型戦略核兵器ならびに弾道ミサイルの発展に向け、大きな一歩を踏み出したことを意味する」と報じた。

 報道によれば、WU-14は大陸間弾道ミサイルを改造したロケットに搭載され、地上から発射される。WU-14は大気圏外に達した後に分離され、大気圏内に突入する仕組みで、最高速度は音速の10倍にあたるマッハ10に達するという。

 米国が開発を進めている極超音速試験飛翔体「HTV-2」は2010年および11年に2回の実験を行ったが、マッハ20に達した後にコントロールを失い、墜落した。ロシアも05年から09年にかけて極超音速試験飛翔体の実験を行ったとされるが、詳細は明らかになっていない。(編集担当:村山健二)