GWの訪韓日本人観光客が減少、皮膚科や漢方クリニックが打撃受ける

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ゴールデンウィーク期間中に韓国を訪れた日本人観光客数が、前年よりも大幅に減少した。そのため、これまでは連休を利用して多くの日本人女性が訪れていた韓国の皮膚科や漢方クリニックは、大きな打撃を受けたという。

韓国メディアによると、美容施術、皮膚管理などを専門的に行う漢方クリニックの関係者は、ゴールデンウィーク期間中の日本人の医療観光客が、前の月よりも40%減少したと話した。日本のゴールデンウィークは韓国の医療界にとってもかき入れ時だが、今年は日本人の訪韓者数が全体的に減ったことで医療界にも影響は及んだ。

韓国メディアのインタビューに答えた漢方クリニックは、日本人の利用者が多く、日本人観光客に人気のあるソウルの明洞などに複数の店舗を展開する。同クリニックによると、医療観光で訪れる日本人は、2泊3日ほどの期間を利用し、スキンケアや漢方ケアなどを受けるケースが多いという。1回の施術費用は平均40万ウォンだが、複数の施術を組み合わせた100万ウォン(約9万円)の商品が人気だ。

別の漢方クリニックの関係者も、日本人観光客の減少に頭を抱える。「円安で外国からの利用客が急減した」、「韓国国内の患者が減少しても、日本人の患者がその穴を埋めてきたのに、日本人まで減少しているので経営困難に陥っている」と話した。

日本人観光客の減少が止まらないことから、今後はターゲットを日本人から中国人に変えるという病院もある。ソウル江南区の整形外科の関係者は、「中国元の価値が上がっているため、中国の医療観光客の利用額は大きくなっている」、「顔に包帯を巻いたままショッピングをする中国人もいる」と話した。

韓国の文化体育観光省は8日、ゴールデンウィーク(4月27日〜5月6日)期間に韓国を訪れた日本人観光客数は10万1924人で、前年よりも14.5%減少したことを明らかにした。一方、同期間中に韓国を訪れた中国人は10万3645人で、前年より25.8%増加。中国人観光客の数は順調に増えており、今後韓国では中国人の消費を取り込むためのマーケティングが展開されるとみられる。

・参照:マネートゥデイ
・参照:世界ファイナンス

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