オープン戦最終日、藤浪晋太郎は6回を投げた。5回までは1失点だったが、6回に連打を浴びて自責点5。打者との対戦を重ねるにつれてスタミナ不足と技術面での未熟さが露呈したが、それでも開幕ローテーションが確約されたという。
阪神はメッセンジャー、スタンリッジ、岩田、榎田、能見、そして藤浪がローテーションに入りそうだ。歳内の名前も挙がっていたが、外れたようだ。

今季はNPBの公式サイトがオープン戦の記録を公表していないので断片しかつかめないが、藤浪は3度登板し15回を投げて自責点7だったと記憶する。
なぜ、急いで藤浪を開幕からローテに上げる必要があるのだろうか。

ドラフト後、高卒1年目で5勝以上を挙げた投手+80回以上投げた投手。2年目の成績と通算勝利数をつけた。

fujinami-2013

結構いることはいる。堀内、松坂、江夏、森安、田中将、鈴木が二けた勝利。高卒1年目からエースの働きをして、そのままトップクラスに上り詰めた投手も少なくない。
しかしその反面、無理をして投げさせた挙句に大成せずに終わった投手も散見される。

問題は、藤浪がどちらなのか、ということだ。

堀内以下1年目で二けたを上げた投手に共通しているのは、背はそれほど高くなく、がっちりしたタイプか、敏捷なタイプだということ。

藤浪のように190cmを超える大型投手で1年目から投げたのはダルビッシュと仲根正広しかいない。

ダルは順調に成長したが、仲根は上手くいかず、のちに打者に転向している。

一般論だが、大型選手は体作りに時間がかかるとされている。
下半身をしっかり鍛えないと、故障をしやすいし、体のバランスを維持するのも難しいからだ。
藤浪は背は高いが、肉付きが良いとは言えず、いかにも細身だ。怪我や故障をしないかと懸念するのだが。

一方、日本ハムの大谷は打者としては壁にぶち当たっている。開幕一軍は微妙な状況だ。選手育成に定評のある日本ハムだけに無理はしないのではないか。もっとも両刀使いはいつまでさせるのか、という懸念はあるが。

しっかりした球団は、決して育成を急がない。

阪神は若手投手を酷使しては潰すことを繰り返してきた。超大物と言われる藤浪くらいは、もう少し慎重に育てるのかと思ったのだが。明確な育成プランはあるのだろうか。