韓国警察庁は6日、全国の個人情報登録の対象となっていた性犯罪者5387人のうち33人が行方不明であることが判明したため、指名手配したと明らかにした。1月21日から2週間にわたっての一斉点検で分かった。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国メディアは、「性犯罪者が54人、まんまと消えた」、「性暴行前科者が33人消えた」などの見出しで伝えた。

 昨年(2012年)の追跡調査で見つからなかった21人を合わせると、行方不明の性犯罪前科者は54人に上る。

 行方不明の性犯罪者は全体の1%の水準だが、個人情報登録の理由は児童への性犯罪や性的暴行などであり、再犯の懸念も大きいと指摘されている。

 警察は指名手配の措置とともに、携帯電話の基地局の位置情報を確認し、知人などを相手に聞き込み捜査を行っている。

 裁判所の命令で位置追跡電子装置(電子足輪)を着用させられている場合もあり、法務当局に着用者の情報提供などの協力を要請したという。電子足輪と関連したすべての事項は法務省が管轄しており、警察との情報共有は行われていない。

 これまでの法律では、個人情報登録者は確認の義務がなく写真も各自で撮影して提出するなど、徹底した管理が難しかった。しかし、6月19日から改正される性暴行特別法に基づき、今後は年1回から6カ月ごとに本人が警察署に出頭し、全面・左・右・上半身・全身写真を撮影することが義務付けられるという。(編集担当:李信恵・山口幸治)