米テキサス州ダラス北西部の3階建てのアパートに住んでいた韓国人の男(75)が4日、階上に住む黒人夫婦(ともに31歳)を銃で撃ち、殺害した疑いで警察に逮捕された。殺人の原因は、被害者が飼っていた犬の汚物とみられている。複数の韓国メディアが報じた。

 韓国メディアは、「犬の汚物のために70代の韓国人が近隣の夫婦を銃撃し、殺害」「飼い犬の是非、70代の韓国人が黒人夫婦を銃撃し殺害」「米で夫婦を殺害した韓国人の高齢者、その理由は犬の汚物」などの見出しで伝えた。

 警察によると、被害者夫婦は飼い犬のふんを適切に処理せず、下の階に住む容疑者宅のバルコニーにふんが落ちてくることがあり、頻繁に争いがあったという。耐えかねた容疑者は、マンションの管理者に通報するなど、被害者夫婦との関係は悪かった。

 事件当日も自宅のバルコニーと玄関に犬のふんが落ちているのを目撃し、感情が爆発した犯人は、家の中にあった銃を持ちだし、バルコニーにいた妻に向けて銃を乱射した。その後、上の階に駆け上がり、バルコニーから飛び降りて逃げようとしていた夫を撃ったとみられる。容疑者は犯行直後に車を運転して現場から逃げようとしたが、通報を受けて出動した警察に逮捕された。

 一方、犯行当時、現場には昨年末に生まれたばかりの赤ちゃんがいたことが明らかになり、衝撃を与えている。幸いにも赤ちゃんは無事だった。残りの子ども4人も犯行時刻には学校におり、惨事を免れたという。(編集担当:李信恵・山口幸治)