タロコ渓谷で日本人男性転落死

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（花蓮 10日 中央社）台湾東部の景勝地、花蓮県タロコ（太魯閣）渓谷で10日、日本人と思われる男性が崖下で死亡しているのが見つかった。男性は所持品から、さいたま市岩槻区の稲葉正夫さん（62）とみられ、警察で調べを進めている。

10日午前8時頃、タロコ国家公園内の燕子口付近で遊歩道の東側下方の渓谷に男性が落下しているようだと、近くで日本人団体客を案内していた台湾人ガイドから花蓮県消防局に通報があった。

消防救助隊が駆けつけたところ、遊歩道下方の川岸に男性が倒れているのを発見。現場は渓谷の深さが100メートル近い断崖絶壁で、救助隊によると遠方からでも男性がすでに死亡していることが見て取れたという。

この男性は通報したガイドのツアー客ではなく、個人で同地を訪れたと見られている。男性はノービザで6月15日に入国しており、9月13日までの滞在期限を過ぎているが、その後出国した形跡はないという。

現場は1メートルほどの柵があり、警察では誤って転落した可能性が高いと見ているが、事故以外の可能性がないかも含めて調査を急いでいる。

タロコ渓谷は日本人観光客にも人気の高い景勝地で、10日も多くの団体客などが行き交っていた。

日本の対台湾窓口である交流協会では警察から連絡を受け、東京の家族への連絡などすでに対応を進めており、現地警察によると確認のため家族が数日以内に到着するという。