ソウル地方警察庁は25日、「体罰カフェ」と呼ばれるウェブサイトを介して出会った12歳の女子中学生に性的暴行を加えた疑いで、40代の会社員の男を逮捕したと発表した。「体罰カフェ」とは、インターネットのポータルサイトなどに開設され「体罰をしたい人」と「体罰されたい人」の出会いを目的としたもの。韓国メディアが相次いで報じた。

 韓国メディアは、「40代の男が体罰カフェで出会った女子中学生を」「変態的な『体罰カフェ』横行、女子中学生が性暴行被害」などと題し、体罰カフェを介して出会った女子中学生を自分の乗用車に乗せて連れ去り、60回以上も鞭(むち)で殴り、性暴行におよんだ男が逮捕されたと伝えた。

 韓国では5年前、警察とポータルサイト会社が、サディスティックな性的し好を求める「体罰カフェ」を閉鎖する措置を取ったが、それにもかかわらず、まだ盛んに開設されていることが分かり問題となっているという。韓国の大手ポータルサイトのネイバーに開設されている韓国最大の「体罰カフェ」の会員数は、500人余りに達するとみられている。

 この「体罰カフェ」では、「体罰をしたい人」と「体罰されたい人」がメッセージとともに、個々の連絡先が投稿されており、実際の体罰のシーンや、身体への鞭の跡の写真なども掲載されている。

 また、書き込みを行う会員たちの多くが10代の若者であり、実質的に年齢制限はない。問題発生後、ネイバーは該当サイトへのアクセスを一時的に遮断した。「体罰カフェ」という単語で検索したときに出てくる成人向けの情報を、青少年には表示されない措置を取った。しかし、ネイバーの関係者は「青少年が完全にアクセスできないようにする方法はなく、管理者の自主性に任せるしかない」と述べているという。(編集担当:李信恵・山口幸治)