本田技研工業は5日、パワーウインドーの欠陥を理由に、サブコンパクト車「フィット」など計96万台以上をリコール(回収・無償修理)すると発表した。中国では25万台が対象となる見込みで、2011年だけで6回目の世界規模のリコールとなる。中国新聞社は、「ホンダのリコールで日本車に信用危機」と報じた。

 ホンダは2011年だけですでに450万台以上をリコールしている。記事は、「毎回リコールの原因は異なるものの、どれも社外から調達した者部品に故障が起きていることは確かだ」と指摘し、大規模リコールを立て続けに行うのは、ホンダのブランドにとって大きな信用問題となると指摘した。

 管理コストや製造コストの削減のため、ホンダをはじめとする大手自動車メーカーは、自社で部品を製造せず、サプライヤーからの供給に頼っている。しかし、いったん部品に問題が発生すれば、数十万台から数百万台の車両に影響が出る。

 記事は、「ホンダもトヨタも世界的な外注に頼った標準化生産モデルを確立し、日本製のクオリティーを維持してきたが、品質問題の影響も同時に大きくなっている」としGMやフォード、フォルクスワーゲン、ボルボなどの自動車メーカーも部品の欠陥による世界規模でのリコールを実施していると報じた。(編集担当:及川源十郎)