会見開始前から「今日はサプライズがある」と噂されていた、9月2日北朝鮮戦、9月6日ウズベキスタン戦に向けた日本代表発表は、予定から遅れて14時7分にスタートした。直前に配られたメンバー表で、韓国戦では選ばれていなかった、サプライズと言えるだろうメンバーは原口元気（浦和）、中村憲剛（川崎）。また権田修一（FC東京）もA代表に召集された。

壇上にはいつものとおり原博実技術委員長とザッケローニ監督、矢野大輔通訳が並ぶ。また、ひな壇の隣には番号が金色になった日本代表の新ユニフォームが飾ってあった。

まず原博実委員長の挨拶から始まった。
「こんにちは。いよいよ2014年のブラジルワールドカップに向けた予選が始まります。9月2日のDPR KOREA戦ですが、その試合だけゴールドの世蛮語と選手名をその1試合だけこのユニフォームで戦うということになりました。10月11日のタジキスタン戦の前の10月7日、ベトナム戦が神戸で開催されることになりました。対戦相手は監督とも相談して、アジアの中で力をつけてきている相手とやりたいということで、ベトナムと交渉して神戸で試合をすることが決定しました。2014年のブラジルワールドカップにむけて、決して楽な戦いではないと思いますが、本大会出場を獲得するために全力でがんばっていきたいと思います」

続いてザッケローニ監督が語った。
「今原委員長がおっしゃられた話に賛同するのですが、当然サッカー協会としてもワールドカップに行くというのが最大の目標ですし、私が日本に来たのもこのチームをワールドカップに連れて行くというのが最大の目標です。最近の日本代表の高成績、ワールドカップやアジアカップを見ていても相手チームが日本を警戒するというのは自覚していますし、当然我々としても自分たちの立場は十分理解していますし、サポーターのみなさんや国民のみなさんの期待もわかっています。就任当初からいっているバランスと勇気を持ったプレーで挑んでいってほしいと思っています。これまで代表チームとして積み上げてきたものをこのワールドカップ予選では出していく予定ですし、オフィシャルマッチという意味ではアジアカップを最後にやっていませんので、このオフィシャルマッチができるということは大切になってきます。パーソナリティを持ってバランスを保って守り、積極的に攻めていければいいと思っています。当然この１年で伸びたことといえばチームに対する自信だとか、選手の距離感だとか、スピードと精度が上がってきたということを思います。代表チームとしてもいい準備ができていると思いますし、プレッシャーはこれまで以上にかかってくると思いますが、それを楽しみ、モチベーションに代えてやっていければいいと思っています」

質疑応答は次のとおり。

――中村憲剛選手の復帰について。
「中村選手については体調を崩していた時期もありましたが、Jリーグに復帰してレベルの高いプレーを見せてくれているので代表にふさわしいのではないかと思っています。中村選手についてはフィジカル面でもメンタル面でもいい状態にあると思いますし、グループの中で協調していけるので代表チームに来て当然だと思います。これまでも何度も言いましたが、年齢に関係なく代表チームの門戸は全員に開かれています」

――原口選手について。
「当然現在と未来を考えたときに、原口選手はいいものを持っていますし、Jリーグでもいいプレーを継続していると思いましたし、彼のクオリティを考えたら準備ができたということで招集しました」

――中村選手や阿部選手は予選ということで経験を重視したのですか?
「そうですね。若い代表チームに経験豊富な選手がうまく融合しているというイメージです。中村選手が入りましたけれど、原口選手も入って年齢のバランスは取れたと思います。ピッチでいいプレーを見せてくれると代表チームに入れるということです。前回招集しながら今回招集されなかった松井選手、家長選手は注目していますので、今後はいってくることもあると思います」