福島第一原子力発電所1〜4号機の相次ぐ爆発によって放出された大量の放射性物質。事故当時は、北西から南東へと吹く季節風によってその大半が太平洋側へ流れていったとされる。気象予報士の岩谷忠幸氏が説明する。

「震災が起きた3月11日は冬型の気圧配置で、北西から南東へと風が吹いていたので、ほとんどの放射性物質は海側へ飛んでいきました。しかし、2号機、4号機で爆発が起きた15日は気圧配置が違ったんです。日本の南を低気圧が通過し、南東から北西へと風が吹いたのです。その後、冬型の気圧配置に戻ったのですが、そのときに雨が降ったことによって、福島県の飯舘村など原発北西部で放射性物質が多く検出されることになったのでしょう」

 その後、南風と北風が不安定に吹く春が過ぎ、5月27日に関東甲信地方は梅雨入りした。それに伴い、風向きも変わったという。

「梅雨の時期は日本列島の北東にあるオホーツク海高気圧と南西にある太平洋高気圧の間に停滞前線、いわゆる梅雨前線ができます。前線に向かって北東からの風が吹くため、福島から首都圏方向へ風が吹くことが多くなるんです」(前出・岩谷氏)

※女性セブン2011年6月16日号




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