30日のオサスナ戦で敗北を喫し、首位バルセロナとの勝ち点差が7ポイントに広がったレアル・マドリー。マヌエル・ペジェグリーノ監督が率いた昨季のレアルも、5ポイント以上の差をつけられたことはなく、レアルがかつて7ポイント差を挽回してリーガを制覇したこともない。つまり、快挙を達成するか、何もなしかということだ。

予想されたように、スペインのメディアは一夜明け、カタルーニャの歓喜とマドリッドの涙に分かれることとなった。主役はジョゼ・モウリーニョ監督だ。いくつかのチョイスや、危惧されたバルサの支配を覆さなかったことに、同監督への批判は高まっている。

バルセロナではFWカリム・ベンゼマやFWクリスティアーノ・ロナウドの打ちひしがれた様子の写真とともに、『スポルト』が「ズドン、7ポイント差」、『ムンド・デポルティボ』が「リーガでKO」と報道。C・ロナウドの愛称「CR7」をもじり、「CR」「7(ポイント差)」と皮肉った。本当に特別なことでなければ、バルサ以外のことで紙面が始まらない『スポルト』も、最初の7ページを割いてレアルの敗北を伝えている。

一方のマドリッドでは、『マルカ』がレアルを「みっともない」と称し、紙面の中で「ピッチでの能力不足、そしてこれ以上ないほど議論に値する変更が、チームを敗北に導いた」と、モウリーニョ監督を手厳しく批判している。

4年前の再来だ。当時のレアルを率いていたファビオ・カペッロ監督は、リーガを制覇したにもかかわらず、エメルソンとマアマアドゥ・ディアラという「ドブレ・ピボーテ(ダブルボランチ)」を採用して批判された。そしてモウリーニョ監督も、サミ・ケディラとラッサナ・ディアラを起用し、同じように叩かれている。

『ムンド』は、「ラス(L・ディアラ)とケディラでリーグを失った」と報道。『マルカ』は「ケディラとラスはプレーせず、前線はゴールを決めず」と評価している。カタルーニャの『ペリオディコ』は、「“ファビオ”モウリーニョのマドリーはプレーなし」と報道。『パイース』はシャビ・アロンソが「必要不可欠」だと主張し、『アス』の編集長も「正直、モウリーニョにはもっと期待していた。一連の結果はクリスティアーノ頼み。あと2つのトロフィーが残っているのは確かで、採点が良くなることはあり得る。だが、リーガは…」と綴っている。