米オレゴン州のノースプレーンズで、22日まで行われた米女子ゴルフのセーフウェー・クラシックの最終ラウンドで、宮里藍が優勝し、米女子ツアーで日本選手最多の年間5勝目を挙げた。1987年に賞金女王に輝いた岡本綾子の4勝を更新し、賞金ランク、世界ランキング、年間最優秀選手の3部門で、トップに返り咲いた。

 宮里は6月から2カ月間勝てず、今大会最終日は厳しい戦いとなった。しかし、9番、10番で連続パー5のバーディを決め、持ち直した。ほかの選手たちがスコアを崩す中、確実なゴルフで「完全優勝」を成し遂げた。

 米コロンビアン紙は、宮里藍は自信をもって、最終18番のフェアウェイをサポーターの拍手と歓声に迎えられたが、一方、最終18番の2打目を池に入れてしまったクリスティー・カーは、うなだれたと報じた。カーは土壇場で宮里に敗北し、トップの座を奪われたとし、世界ランキングトップは、体は小さいが強靭(きょうじん)な精神力を持つ宮里が、再び奪還したと称賛している。

 また米ポートランド・トリビューン紙は、歴代のトッププロゴルファー、ナンシー・ロペスやアニカ・ソレンスタム、ロレーナ・オチョアに次ぐ、ゴルフ界の女性スーパースターは宮里藍だと報じた。

 同紙は、宮里にはトーナメントの間中、彼女を報道しようと多数の日本のニュースメディアやスポーツライターが取り囲んでいた様子を驚きをもって報じている。また日本では、米国のタイガー・ウッズ並みに人気があり、宮里に対する国民の関心は、米大リーグで活躍するマリナーズのイチロー選手に匹敵する、とその人気ぶりを伝えている。

 米国でも徐々に知名度が上がってきている宮里選手は、自身の目標である「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(最優秀選手賞)」に向けて躍進する。(編集担当:田島波留・山口幸治)



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