またも熱狂的な応援が悲劇へとつながってしまった。29日に行われたセリエA第14節のインテル対フィオレンティーナ戦で、36歳のインテルファンの男性が、サン・シーロ・スタジアムの2階席(高さ12メートル)から落ちて意識不明の重体となったのだ。

男性が落ちた先には、1階席で試合を観戦していた46歳の別の男性がいた。転落した36歳の男性は、インテルのホームゲームで2階北側ゴール裏スタンドに陣取るグループ「Banda Bagai」のメンバー。ディエゴ・ミリートのPKによる先制点を祝い、そのまま2階席の手すりに腰かけていたこの男性は、サミュエル・エトーが2−0と勝負を決める決定的なチャンスを迎えながら、フィオレンティーナGKセバスティアン・フレイにシュートをブロックされた際に、1階席へ落ちてしまった。

男性はすぐに救急車で運ばれたが、その時点からすでに深刻な状態で、病院に到着してからはICUで治療を受けている。46歳の男性の方は、それに比べて心配する状態ではないようだ。いずれにしても、サン・シーロの設備に欠陥があったわけではない。同日夜に行われたカリアリ戦の際に、ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ副会長も強調しているように、サン・シーロは完璧に規則に準じている。