羞恥心やPaboら『ヘキサゴン?』発ノベルティソングが話題を集めた流れからか、この秋、テレビやインターネットでコミックソングテイストの曲が相次いで評判を呼んでいる。個性も曲調も様々だけに、それぞれを聴き比べて、秋の夜長を笑って過ごしてみるのもいいかも?

 ジョンジョリーナ・アリー『鼻毛ボー/ASHIKUSAI』(9/24、ビクターエンタテインメント)は、発売前からYoutubeでPVを流し、ラジオの音楽番組や各マスコミにも話題を提供し続けた。
 澄んだ声のボーカルと、卑怯なまでにインパクトのある歌詞のギャップが、とても心地よい2曲。地道なクチコミ努力の甲斐あって、発売日当日のCDショップはほぼ品薄状態。翌日のジョンジョリーナのブログによると、「98%は、24日時点でCDを購入できなかったことが判明」したという。
 初回プレス数の関係でランキング的には目を見張るものは無かったとはいえ、ロングラン効果でじわじわ売り上げを伸ばす可能性は大いにありそうだ。

 『六本木 〜GIROPPON〜』の大ヒットで一躍スターとなった鼠先輩の第2弾『おいた』(9/3、ユニバーサルミュージック)は、打って変わって“空耳ソング”。
 ちょっと聴くとフツーに中国語?…と思うけど、歌詞は前作同様のギロッポン・ワールドという凝った二重構造のコミックソングだ。「ぽっぽぽぽぽぽ…」みたいな特徴的フレーズは無いものの、歌詞の“空耳性”にギャグが凝縮している。
 歌い方を完璧にマスターすれば、カラオケでウケを取れること確実。我と思わん人は、年末に向けてCDを買って準備しておこう。NHKからのオファーはあいかわらず無いみたいだが。

 とんねるずとDJ OZMAが『みなさんのおかげでした』の中でプロデュースするユニット・矢島美容室のデビュー曲『ニホンノミカタ −ネバダカラキマシタ−』(avex、10/29発売)は、9/25分放送で初披露後、1時間で14000件もの着うたダウンロードがレコード会社直営サイトからあったとか。
 矢島美容室のオフィシャルサイトを見ると、プロフィールがすでにギャグ山盛りで、めちゃくちゃディテールが細かい。今後、徐々に全貌が明かされるであろう番組内での同ユニットのコント……いや、プロモーションの方にも一層の期待がかかる。とんねるずが番組発で音楽活動をするのは野猿以来でもあり、その面からも今後が楽しみ。
 
 さらに10/22には、ポニーキャニオンから『ヘキサゴン?』の集大成アルバム『WE LOVE ヘキサゴン リミテッドエディション(完全限定生産盤)』がCD・DVDセットでリリースされる。羞恥心・Pabo・アラジン・ラクダとカッパ・misono&ヒロシ・エアバンド・一発屋2008と次々にユニットを誕生させた同番組の、2008年の記念碑的一品。

 『崖の上のポニョ』の藤岡藤巻といい、悲愴感といい、コミックソング畑の豊作を実感する今秋。このうち大晦日にNHK『紅白歌合戦』のステージに立てそうなのは限られていそうなので(失礼)、年末に、どこかの放送局で一度『コミックソング紅白』なんて企画をやってはもらえないもんだろうか。

(編集部:尾張家はじめ)
 
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