【カウントダウンUFC88】ウェルター級戦線に挑む二人のサムライ
9月6日(土・現地時間)米国ジョージア州アトランタ、フィリップスアリーナでは『UFC88 BREAKTHROUGH』が行われる。【カウントダウンUFC88】第2弾は、GSPとBJ・ペンの対戦実現で盛り上がる、元祖“神の階級”UFCウェルター級戦線に挑む二人のサムライについて――。
5月のUFCデビュー戦で、ジョン・コッペンハーバーを僅か56秒、アナコンダ・チョークで下した吉田善行は、一気にトップグループ進出を狙いカロ・パリシャンと対戦する。
5年に渡り、世界で最も高い質量を誇るUFCウェルター級戦線でトップグループに位置するパリシャンは、EXCの人気者ニック・ディアズ、前UFC世界ウェルター級王者マット・セラ、DREAMのリングで人気者となったエディ・アルバレスを破りボードッグ世界ウェルター級王者に君臨したニック・トンプソンらを下し、9勝3敗というUFC戦績を誇る26歳の若きベテランだ。
昨年には、今大会でホアン・ジュカォン・カルネイロと対戦する長南亮を下しているパリシャンだが、今年4月にチアゴ・アウベスに敗れているため、吉田戦での再起を図っている。
背水の陣で挑む強豪に対し、「パリシャンに負けているようでは、上にはいけない」と豪語する吉田。リングとケージの違いについて聞かれても、「リングのことは分からないです」と言い切る彼は、過去12試合のキャリアのうち、7試合が金網での試合という和製ケージファイター。DOG&ケージフォースで経験を重ね、リングで戦ったプロ修斗やエンセン井上が主催したイベント『心』での試合を含め、6試合が国際戦でイラン人、ブラジル人、リトアニア人、豪州、英国、そして米国人と実に6ヶ国のファイターと戦ってきた。
6試合の日本人との対戦も、負傷判定で敗れた中村K太郎や元プロ修斗世界ミドル級王者・菊地昭、パンクラス・ウェルター級王者の井上克也ら、国内トップレベルとの対戦ばかり。総合デビューから3年半ながらも、濃密な時を過ごしてきた吉田の真価が問われ、今後の進路が確定する大切なファイトとなる。
そして、もう一人、日本から参戦する長南にとって、約10ヵ月ぶりの実戦の場は、ジュカォンが熱望するリマッチとなる。2005年2月にDEEPのリングでジュカォンと対戦し、おされながらも最後はカットでTKO勝利を収めている長南。この敗北を地元裁定と納得しないジュカォンは、現在、開催地アトランタにATTの支部を開き、地元で長南戦を実現させるほど、この一戦にこだわってきた。
そんなジュカォンに対し、長南は「しつこい。返り討ちにする」とゴング格闘技誌上で語っており、この1年、チーム・クエストで練習を重ね、オクタゴンでの戦い方と自分のスタイルの融合を進めてきたピラニアは、負けたら次がないという覚悟でUFC初勝利を目指す。
日本でビッグプロモーションの活動が再開し、一度は米国を目指したものの花開くことなく、帰国の途につくファイターが目立っていた昨今、吉田と長南には今週末の試合がステップとなるような活躍を期待したい。
■『UFC88 BREAKTHROUGH』全対戦カードは次のページへ
5月のUFCデビュー戦で、ジョン・コッペンハーバーを僅か56秒、アナコンダ・チョークで下した吉田善行は、一気にトップグループ進出を狙いカロ・パリシャンと対戦する。
昨年には、今大会でホアン・ジュカォン・カルネイロと対戦する長南亮を下しているパリシャンだが、今年4月にチアゴ・アウベスに敗れているため、吉田戦での再起を図っている。
背水の陣で挑む強豪に対し、「パリシャンに負けているようでは、上にはいけない」と豪語する吉田。リングとケージの違いについて聞かれても、「リングのことは分からないです」と言い切る彼は、過去12試合のキャリアのうち、7試合が金網での試合という和製ケージファイター。DOG&ケージフォースで経験を重ね、リングで戦ったプロ修斗やエンセン井上が主催したイベント『心』での試合を含め、6試合が国際戦でイラン人、ブラジル人、リトアニア人、豪州、英国、そして米国人と実に6ヶ国のファイターと戦ってきた。
6試合の日本人との対戦も、負傷判定で敗れた中村K太郎や元プロ修斗世界ミドル級王者・菊地昭、パンクラス・ウェルター級王者の井上克也ら、国内トップレベルとの対戦ばかり。総合デビューから3年半ながらも、濃密な時を過ごしてきた吉田の真価が問われ、今後の進路が確定する大切なファイトとなる。
そして、もう一人、日本から参戦する長南にとって、約10ヵ月ぶりの実戦の場は、ジュカォンが熱望するリマッチとなる。2005年2月にDEEPのリングでジュカォンと対戦し、おされながらも最後はカットでTKO勝利を収めている長南。この敗北を地元裁定と納得しないジュカォンは、現在、開催地アトランタにATTの支部を開き、地元で長南戦を実現させるほど、この一戦にこだわってきた。
そんなジュカォンに対し、長南は「しつこい。返り討ちにする」とゴング格闘技誌上で語っており、この1年、チーム・クエストで練習を重ね、オクタゴンでの戦い方と自分のスタイルの融合を進めてきたピラニアは、負けたら次がないという覚悟でUFC初勝利を目指す。
日本でビッグプロモーションの活動が再開し、一度は米国を目指したものの花開くことなく、帰国の途につくファイターが目立っていた昨今、吉田と長南には今週末の試合がステップとなるような活躍を期待したい。
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