ドジャーズの黒田が、広島カープ時代の軍隊式キャンプからの脱却を歓迎―。ロサンゼルスの地元紙「LAタイムス」紙の電子版は、16日付で、フロリダ州のベロビーチで、キャンプ初日を迎えた黒田博樹投手について、「ブルペンでの30球の投げ込みは、時に300球を投げ込む日本の練習に比べたら、そよ風のようなもの」と報じた。
 「黒田にとって、キャンプ初日は即席飲料みたいなもの」の書き出しで、2時間のメジャーの練習は、黒田が11年過ごした広島カープが行っている夕食の時間まで、1日7時間練習するキャンプに比べたら、ウォームアップのようなものだ」と、日本のキャンプとメジャーを比較。黒田は「軍隊のようではないですね。こっちの方が僕は好きですね」と、短縮化を歓迎している。
 20人の日本人報道陣に見守られながら、ブルペンで30球を投げ込んだが、日本ではキャンプ当日に100球投げることも平均的なことだった、と同記事。報道陣から「200球投げることも、珍しくはなかったのですね」と言葉をかけられると、「300球投げたこともありますよ。こっちではありえないでしょうけれど」と黒田が返す一幕も。ハニーカット投手コーチも「それは、僕が保証する」と答えるなど、日本式は封印し、メジャー流の調整方法に取り組むことになりそうだ。
 「投げ込みを減らす代わりに、ウエイトトレーニングを行う方法は、長いシーズンを考えれば、いいのかもしれない。少し不安もありますが、やってみますよ」と、黒田。郷に入れば郷に従えとばかり、まずは、メジャー方式で1年目のキャンプをこなす。