英国で「スカート盗撮」が刑事罰化。最長懲役2年、被害者名伏せるなど自動的な保護を提供

多少のゴタゴタはあったものの、英国で法案が審議されていた「The Voyeurism Act」が可決され、この4月より発効することになりました。The Voyeurism Actは、いわゆる"Upskirting"、つまり"パンチラ盗撮行為"を犯罪として取り扱うものとする法律で、違反者には最長2年の懲役刑が科せられる可能性が生じます。

この違反行為は、相手の同意なしに「性的満足」や相手に「屈辱、苦痛または警戒」を引き起こさせる図画を撮影した場合と定義されます。また非常に悪質と判断された場合は、最長2年の懲役にくわえて性犯罪者として登録されます。また略式判決になった場合でも懲役1年もしくは罰金、またはその両方が犯人には課せられる可能性があるとのこと。

さらに被害者の側にも考慮がなされており、報道に名前を出さないようにするといった自動的保護が受けられます。

スコットランドではすでにUpskirting盗撮行為は犯罪と認定されています。しかし、これには100%違法にはならない抜け穴も残されていました。今回の英国の法整備は抜け穴を塞ぎつつ、潜在的な犯罪者に警告メッセージを送ることも目的に含めています。

もちろん、違法になったからといって衝動的に行われる犯罪が完全に阻止できるわけではないかもしれません。とはいえ少なくとも被害者を減らすために、なんらかの刑罰に直面する可能性があると衆知するのは有効なことであるはずです。

ちなみに、盗撮行為はわれわれの住む日本では迷惑防止条例違反として取り扱われます。誰もが持ち歩くスマートフォンにはほぼ必ずカメラが搭載されており、盗撮行為への障壁は低くなっています。しかし「ついついやってしまった」は言い訳にもなりません。絶対におやめください。