玄米はカラダにいい。でもどうも味が苦手、炊く時に圧力鍋などを使うので手間が掛かるのが面倒、高齢者や小さなこどもがいるので消化の面で気がかりなど、色々理由で敬遠されている方も多いと思います。そのような方は発芽玄米を試されてみてはいかがでしょうか。玄米を家庭でも簡単に発芽玄米に出来るのでその方法も併せてご紹介しましょう。

玄米と発芽玄米はそもそもどう違うの?

お米はもみ殻、糠(ぬか)、胚芽、胚乳、の4つで構成されています。もみ殻だけを取り除いたものが玄米で、もみ殻、胚芽、糠(ぬか)部分を取り除いたものが白米になります。発芽玄米とは玄米を水に浸しておくと胚芽の部分がわずかに発芽した状態になります。これが発芽玄米になります。発芽によって酵素が活性化しており、天然のアミノ酸のひとつGABAが豊富に含まれるようになります。また玄米より柔らかく食べやすくなるので、玄米が苦手な人でも発芽玄米なら美味しくいただけるはずです。

発芽玄米のすごい効果・効能

白米に比べて、食物繊維は5倍、ビタミンB1は4倍以上、ビタミンEは10倍、マグネシウムは5倍、GABAは10倍、フェルラ酸は3倍、オリザノールは10倍など、発芽玄米の栄養価は大変優れています。特に普段の食生活では不足しがちなビタミン・ミネラル・ポリフェノールといった微量栄養素が補えるだけでなく、発芽玄米にはコレステロール値の抑制、高血圧の改善、便通改善といった機能も多数報告されています。特にGABAには脳機能の改善や神経系にはたらきかけストレスの軽減作用などのエビデンスが多数あり、ストレスフルな社会において最も注目されている栄養素の一つです。

発芽玄米の作り方と炊き方

発芽玄米を作るのは簡単です。玄米を約1日〜2日ほど水に浸けておくだけ。ただし、次のような点に注意しましょう。気温の低い冬では時間が掛かりますので1日では時間では足りないかもしれません。水温によっても発芽のタイミングが異なります。出来上がる目安としてはコメの先が少し膨らみかけた状態になります。

完全に芽が出た状態だと逆に味や栄養価が落ちる逆効果です。水は発芽までの間で何度か取り換えて雑菌の繁殖を防ぐようにしましょう。水に浸けておくだけの方法以外に、1日ほど浸けてから水から上げ、水のない状態で発芽を待つ方法もあります。この場合は水から引き上あげた玄米をフタのある容器に入れて様子を見ながら発芽を待ちます。炊き方は白米とほぼ同じように普通の炊飯器で炊けます。

水加減もほぼ白米とおなじような感じでいいです。発芽玄米に慣れるまでは白米と発芽玄米と混ぜて炊き、徐々に発芽玄米を増やしていくのがいいかも知れません。発芽玄米を作るのに必要な玄米は精製されていない分、農薬などが気になるという方は無農薬や無化学肥料の玄米が通販などでできるので是非チャレンジしてくださいね。


writer:Masami