ヤクルト・風張蓮【写真:荒川祐史】

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昨季は球団ワースト記録を塗り替える96敗を喫したヤクルト

 セ・リーグを制した2015年以降、2年連続でBクラスに沈んでいるヤクルト。昨季は球団ワースト記録を塗り替える96敗を喫し、借金は51を数えた。5位の中日にも15.5ゲーム差をつけられて最下位に終わった。

 真中満監督が辞任し、2014年まで指揮を執った小川淳司シニアディレクターが再び監督に復帰。宮本慎也氏をヘッドコーチに招き入れ、新たな体制で2018年を戦うことになる。バレンティン、ブキャナンが残留し、新たにデーブ・ハフ、マット・カラシティー、昨季まで中日でプレーしたジョーダン・アルメンゴの3投手を補強。外国人は現時点で投手4、野手1の陣容となっている。

 怪我人の続出などもあって苦難のシーズンとなった昨季だが、層の薄さを露呈したのも事実。助っ人だけでなく、チーム全体として戦力の底上げも、2018年においては絶対に不可欠な要素となるだろう。

 昨季は2015年ドラフト5位の山崎晃大朗外野手が59試合に出場し、1軍の戦力となった。さらには、2015年ドラフト3位の高橋奎二投手や2016年ドラフト1位の寺島成輝投手といった将来が楽しみな名前も挙がる。さらに、ここでは、この面々以外で台頭が期待される若手をピックアップしてみたい。

風張は昨季イースタンリーグトップの51試合に登板、廣岡は16本塁打

○風張蓮
 岩手県立伊保内高校から東農大北海道オホーツクを経て2014年のドラフト2位で入団した右腕。プロ入りから3年間、毎シーズン1軍での登板機会があったが、1軍定着とはならず。それでも、昨季はイースタンリーグでリーグトップの51試合に登板。4勝0敗5セーブをマークし、防御率も1.76と好成績を記録。最速152キロを誇るパワー系投手で、4年目となる2018年こそ、1軍での台頭を期待したい投手である。

○梅野雄吾
 2016年のドラフト3位で九産大九産高からヤクルトに入団した18歳。高校時代に最速154キロをマークしているポテンシャル溢れる右腕だ。昨季イースタンリーグでは15試合に投げて1勝3敗だったものの、防御率3.32とまずまずの数字を残し、8月9日のDeNA戦ではプロ初登板初先発も果たした。この時は3回に5四球を与えて3回5失点で黒星。制球には課題を残したものの、将来が楽しみな投手の1人である。

○廣岡大志
 ヤクルトにおいて、最も期待を寄せられている野手の1人だろう。2015年のドラフト2位で智弁学園高から入団した内野手。2年目の昨季はイースタンリーグ110試合に出場し、打率は.244だったものの、16本塁打を放った大型遊撃手だ。1年目の2016年にはプロ初打席で初本塁打を放っている。イースタンで三塁手44試合で8失策、最も多く出場した遊撃手で74試合20失策と守備の不安は大きいものの、そのパンチ力は魅力的で、2018年は1軍での出場機会の増加が期待される。(Full-Count編集部)