「熱盛」(画像は特許情報プラットフォームより)

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報道ステーション」(テレビ朝日系)のスポーツコーナーで、ロゴや効果音として使われる「熱盛」が、商標出願されていることがわかった。

「熱盛」をめぐっては、その言葉の響きやインパクトがネット上で受け、ロゴが絵文字感覚で頻繁に使われている。今回の出願の意図は何か。テレビ朝日に聞いた。

放送事故、2次創作...

「熱盛」は、2017年のプロ野球開幕とともに誕生した。放送当日のプロ野球の試合などから熱く盛り上がったシーンを取り上げるコーナー「きょうの熱盛」で出現。寺川俊平アナウンサー(29)の熱気あふれる解説に合わせ、活躍したスポーツ選手に「称号」として贈られる。

「熱盛」が原因の放送事故も2度起きている。4月20日の放送で局地的な大雨の様子を中継している際、「熱盛」のロゴと効果音を意図しない形で使ってしまった。直後に富川悠太アナ(41)が、

「失礼致しました。『熱盛』と出てしまいました」

と謝罪する羽目に。8月24日の放送で強奪事件を伝えている最中にも、同様の「誤爆」が発生。どちらもネット上で次々に取り上げられ「ネタ」にされた。

9月5日には、オリジナルの熱盛ロゴが作成できる「熱盛ジェネレーター」がネットの一般ユーザーによって公開され、数多くの二次創作が生まれた。

9月8日に出願

特許庁の特許情報提供サービス「特許情報プラットフォーム」によれば、テレビ朝日が「熱盛」を出願したのは2017年9月8日。

26日に情報が公開されると、

「熱盛が遂に商標登録かw」
「熱盛商標登録かぁ・・・もう遊べなくなる」
「LINEスタンプ作って欲しい」

といった反応がツイッターであがり、大きな注目を集めた。

これを受けて「熱盛ジェネレーター」の制作者は29日、同ツールの公開中止をツイッターで発表。

「GitHubのソースコードは10月いっぱいまで残しておくと思うので使いたい人は自力でサルベージして自己責任で使ってください」

と呼びかけている。

広報「営利目的で使用されるケースが...」

「熱盛」誕生から約半年。どういう経緯で出願にいたったのか。テレビ朝日の広報部は9月29日、J-CASTニュースの取材に対し、

「視聴者の皆さまに個人的に楽しんでいただけることは大変有難いのですが、最近、無断で商品化するなど営利目的で使用されるケースが起きているため、その対応策として登録いたしました」

と答えた。

なお、2016年度の商標登録出願件数は 16万1859 件あり、そのうち登録されたのは10万5207件。商標登録率は64.9%だった。審査は通常、4〜6か月で結果が出る。