昨季のアウェーの“さいたまダービー”でゴールを決めた江坂。「ゴールへの意識は持ち続けたい」と語る。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 大宮はJ1・8節まで勝利なしで、獲得した勝点は7節・清水戦(1-1)の「1」のみ。リーグ最下位に沈む、まさに苦境だ。そんななかで30日に迫った“さいたまダービー”。首位・浦和をホームに迎える一戦に、選手たちはどんな想いで向き合っているのか
 
 江坂任、大前元紀、黒川淳史、塩田仁史、清水慎太郎、松井謙弥をクラブハウスで突撃取材。最後を飾るのは江坂と清水の92年生まれコンビだ。今季リーグ戦の2得点を挙げたふたり(2節・磐田戦では清水、7節・清水戦では江坂がゴール)の言葉をお届けする。
 
――◆――◆――
 
江坂 任選手
 
――チームが浮上のきっかけを掴めないなかで“さいたまダービー”を迎えます。
 
 そのきっかけにしなければいけない一戦。ダービーで勝てれば自信になりますし、それを糧に勝利を増やしていかなければいけません。
 
――練習の雰囲気は?
 
 やっぱり周囲からも“さいたまダービー”という言葉を強調されますし、浦和戦はサポーターの方々も燃えているはず。自分たちのその熱に負けないような戦う姿勢を見せたいと思っています。
 
――メディアも煽りますからね(笑)。
 
 煽られますね(笑)。でも、それだけ大事な一戦ということですから。それに、これだけ注目してもらえる戦いというのは、自分にとっても大きなチャンス。首位相手に結果を残せせるように、勝利にこだわってプレーしたい。
 
――昨季の浦和戦(第2ステージ4節、結果は2-2)ではゴールを奪っています。
 
 アウェーでは得点して引き分けに持ち込めましたが、ホームでは0-1で負けています。いいゲームをしていたなかで攻撃陣が結果を残せずに負けたので、本当に申し訳なかった。スコアを動かせなければ勝利はありませんし、守備陣も助かるはずなので、ゴールへの意識は持ち続けたいです。
 
――江坂選手やるべきことは?
 
 攻撃陣を牽引する役目ですね。そのうえで、ゴールやアシストなど目に見える部分。数字として結果に残るものを求められていると考えています。
清水慎太郎選手
 
――最近の自身のパフォーマンスは?
 
 そんなに悪くないです。8節・G大阪戦は0-6と大敗しましたが、個人としては手応えもあった。ただ、最終盤のシュートも含めて結果に結びつかなかったのは残念でした。
 
――得点力不足の原因は?
 
 ひとつは選手同士の距離感でしょうか。前に出て行く力、推進力が足りないとも感じています。遅攻と速攻の判断がハッキリしていなくて、とにかく縦に早く攻めてボールを失ってしまっている。もっと時間を使いながら攻撃する場面もあってもいいかなと。
 
――そんななかで“さいたまダービー”が目前に迫ってきました。
 
 昨季はアウェーでの試合には出場しましたが、ホームでは出番がなかった。勝てていませんし、NACK5スタジアム大宮で勝利したいです。ただ、個人的には想いが強すぎることもなく、他の試合と変わらずに勝つべき1試合といった気持ちです。
 
――浦和の警戒するべきポイントは?
 
 攻撃力はリーグでナンバー1だと思います。ただ、つけ入る隙はありますし、そこをしっかりと突いていければ勝機はあります。
 
――得点のイメージを教えてください。
 
 クロスから、そしてカウンターです。相手のミスを見逃さずにボールを奪って、手数を掛けずに攻め切る。サイドで前に走った選手をシンプルに使う。前掛かりになった浦和のサイドのスペースを狙っていきたいです。
 
――この試合を機に、上昇気流に乗りたいところ。
 
 そうですね。ここで勝てればチームも上手く回るんじゃないかな、と。どのゲームも同じですが、僕は勝つことしか頭にありません。G大阪戦ではボールを持ってから前を向けてはいたので、その回数を増やして、積極的に仕掛けていきたいです。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)