35分に先制点を決めたイカルディは、88分にも値千金の決勝ゴール。エースの仕事を果たした。写真:Alberto LINGRIA

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 現地時間10月26日、ミラノのサン・シーロでセリエA10節のインテル対トリノ戦が開催された。
 
 セリエA3連敗中で14位タイまで沈むインテルにとっては、デブール監督の首がかかった大事な一戦。メデルを出場停止で欠く中盤にブロゾビッチ、マリオ、バネガとテクニシャンを並べ、前節は右SBだった長友佑都は左SBに入った。
 
 最初に決定機を掴んだのはインテル。11分、エデルの左からの斜めのクロスをカンドレーバがダイレクトボレー。しかし惜しくも枠を外れた。
 
 その後もポゼッションをキープして攻め込んだインテルは、35分についに先制。カンドレーバのスルーパスを滑り込んだ敵GKハートが手で弾くと、ボールは詰めていたイカルディの足に当たってゴールマウスに吸い込まれた。
 
 前半のトリノの決定機は相手のミスから得た44分の直接FKくらい。インテルの1点リードでハーフタイムを迎えた。
 
 トリノのミハイロビッチ監督は、流れを変えるべく後半頭からチームをテコ入れ。I・ファルケを下げてM・ロペスを入れ、システムを4-3-3からリャイッチをトップ下に置く4-3-1-2に修正した。
 
 これによって前線のプレゼンスが増したトリノは、63分に待望の同点ゴールを奪う。GKハートのフィードをM・ロペスが競り合うと、セカンドボールの処理で敵のムリージョとアンサルディが激突。こぼれ球をひろってフリーで抜け出したベロッティが、左足で豪快に叩き込んだ。
 
 直後の66分にインテルは、カンドレーバからイカルディと繋いで、ゴール前でブロゾビッチが決定的なヘディングシュートを放つが、モレッティの背中に弾かれてゴールはならなかった。
 
 負けられないインテルは、74分にエデルを下げてパラシオを投入。88分、そのパラシオからペナルティーエリア内でパスを受けたイカルディが、ロッセッティーニを背負ってやや後方に身体がブレながら右足を一閃。これがゴール右上に突き刺さり、勝ち越しゴールを挙げた。
 
 このまま何とか逃げ切ったインテルは、セリエA5試合ぶりの勝利。現地メディアでは「デブール監督はトリノ戦に勝っても解任されるかもしれない」と言われていたが、はたしてその進退やいかに?